フィットネス・健康

ジム・スタジオの予約システムの選び方。体験予約、トレーナーごとのセッション、クラスの定員と回数券、キャンセル待ち、LINEのリマインド、月会費の決済まで、業態ごとに要る機能と、既製・連携・自社開発の決め方

ジム・スタジオ・整体院の予約システムの選び方です。体験予約、指名、クラスの定員と回数券、キャンセル待ち、リマインド、決済、業態ごとに要る機能、既製・連携・自社開発の決め方、スマホでの通しの確認までまとめます。

この記事の結論:ジム・スタジオの予約システムは、機能の数で選ぶより先に、①予約の単位(トレーナーの時間か、定員のあるクラスか、施術者とベッドか)、②キャンセル・振替・キャンセル待ちのルール、③回数券・月謝・月会費といった「受けられる権利」の持ち方、の3つを決めてから選びます。そのうえで、既製の予約サービスの設定で表せるならそのまま使い、足りないのがLINEや自社サイト、数字の出し方の一部なら既製を正本にしてつなぎ、予約の単位や権利の持ち方そのものが表せないときに自社開発を考えます。どの道を選んでも、公開の前に実機のスマホで予約を最後まで通し、確認の連絡が予約した人と店の両方に届くのを見届けます。

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この記事は、パーソナルジム・ヨガやピラティスのスタジオ・24時間ジム・整体院や接骨院のオーナーと店長の方、本部で予約や会員の仕組みを預かる方に向けています。扱うのは、ジム・スタジオの予約システムを選ぶ・入れ替えるときの全体像として、予約システムが受け持つ仕事の範囲、業態ごとに外せない機能、既製・連携・自社開発の3つの道の決め方、要件のまとめ方、紙や表計算からの切り替え、公開前の確かめ方、導入後に見る数字です。キャンセル規定や回数券の記録の持ち方など一つひとつの作りは、本文の中でリンクした記事で詳しく扱っています。特定の製品の紹介や、他のジムの事例は扱いません。集客から入会までの全体の流れは、ジム・スタジオの業種別ガイドにまとめています。

ジム・スタジオの予約システムが受け持つのは、体験から月次の数字までの10の仕事

ジム・スタジオの予約システムが受け持つ仕事は、体験予約の受付から、毎月の数字を出すところまでの10に分けて考えると整理しやすくなります。10を一度に入れる必要はありませんが、どれも同じ会員の記録にぶら下がるので、後からつなげられる形で始めることが大事です。

仕事 決めておくこと 作り方を詳しく書いた記事
体験予約 体験の枠を会員の枠と分けるか、体験の後の流れ(説明・入会の案内)をどこまで予約に含めるか LINEで体験予約を受ける仕組み・体験申込のLP
トレーナーごとのセッション予約 指名ありとおまかせの出し分け、準備・休憩・店舗間の移動の時間 トレーナーのシフトと予約枠の連動
クラスの定員と回数券・月謝 定員の数え方、予約した時点と出席した時点で回数をどう動かすか クラス予約と回数券・月謝の管理
キャンセル・無断キャンセル・振替 期限ごとの段階、何をもって無断とするか、振替の期限と回数 予約の運用ルール
キャンセル待ち 空きが出たときに順番に案内するか、全員に知らせるか、返事の期限 キャンセル待ちの実装
リマインド(メール・LINE) 何の連絡を、どの状態になったら、どの手段で送るか 公式LINEを予約・顧客管理とつなぐ順番
決済と月会費 都度払い・回数券・月会費のどれを予約と結ぶか、支払いに失敗したときに予約を止めるか 月会費のカード継続決済
会員の状態 有効・休会・退会予約済み・退会などの状態ごとに、予約できるか 月会費のカード継続決済・入会手続きのオンライン化
複数店舗 所属店舗と利用した店舗を分けるか、相互利用の権利をどこに持たせるか 複数店舗の相互利用と店舗別の集計
毎月の数字 稼働率・予約数・取り消し・入会を、どの記録からどう数えるか 稼働率の定義・月次レポートの自動化

10の仕事は、性質で3つに分かれます。体験予約・セッション予約・クラスの定員・キャンセル待ちは「枠を取り合う」仕事で、同時に押された予約が二重に入らない作りが要ります(二重受付を防ぐ実装の記事)。回数券・月謝・決済・会員の状態は「受けられる権利」を持つ仕事で、予約できるかどうかの判定のもとになります。リマインドと数字は、ほかの記録から作られる「出口」です。出口は、枠と権利の記録が整っていないと正しく動かないので、選ぶときも作るときも最後に確かめます。

業態ごとに、予約の単位と外せない機能が違う

ジム・スタジオの予約システムを選ぶときにいちばん先に決めるのは、予約の単位です。同じ「予約システム」でも、パーソナルジムとグループのスタジオでは、空き枠の出し方も、予約で消費するものも違います。業態に合わない単位のシステムを選ぶと、設定の工夫では埋まらない手作業が毎日残ります。

業態 予約の単位 外せない機能 詳しい記事
パーソナルジム トレーナー1人の時間 シフトから空き枠を出す、指名とおまかせ、体験と会員の予約を分ける シフトと予約枠・体験後の入会までの自動化
ヨガ・ピラティスなどのグループスタジオ 定員のあるクラス 定員と残席、回数券・月謝の引当と消化、キャンセル待ち、店頭の当日参加 クラス予約と回数券・時間割の載せ方
24時間ジム・無人ジム 予約より入館(一部の設備や個室だけ予約) 会員の契約状態と入館の判定を同じ記録から行う、設備ごとの予約枠 入退館の仕組み・会員アプリかLINEミニアプリか
整体院・接骨院・サロン 施術者とベッド(個室)とメニューの時間 3つが同時に空く枠、初診の長い枠、指名の3通り、問診を予約と分けて持つ 予約と問診票のWeb化

場面1. パーソナルジムは、トレーナーの時間から空き枠を出す

パーソナルジムの予約システムでは、空き枠はトレーナーのシフトから、入っている予約と前後の準備、休憩、店舗の間の移動を差し引いた残りとして出ます。枠を手で並べる形のシステムだと、シフトが変わるたびに枠を作り直すことになるので、シフトから枠が出る作りかを確かめます。体験予約は、体験の後の説明の時間を含めた長さで受け、会員のセッションとは別の種類として数えられるかも見ておきます。

場面2. グループのスタジオは、定員と回数券の動きを一つの記録で持つ

ヨガやピラティスのスタジオでは、クラスの定員と残席、回数券や月謝で受けられる回数が、予約のたびに同時に動きます。Webの予約と店頭の受付で別々に回数を数えていると二重管理になるので、予約した時点では回数を取り置き、出席した時点で消化する動きを、Webと店頭の両方から同じ記録に入れられるかを確かめます。満席のクラスが多いなら、キャンセル待ちの繰り上げの決まりを設定できるかも外せません。

場面3. 24時間ジムは、予約より入館の判定を先に考える

24時間ジムや無人ジムでは、会員の多くは予約をせずに来館するので、予約システムより入退館の仕組みのほうが中心になります。休会中や支払いに失敗している会員が入館できないように、入館の判定と予約できるかの判定を、同じ会員の契約状態から行う作りにします。予約が要るのは、個室のブースや一部の設備、パーソナルのセッションに限られることが多いので、その部分だけを予約の仕組みに持たせます。

場面4. 整体院は、施術者とベッドが同時に空く枠と、問診の扱いで決める

整体院・接骨院・リラクゼーションサロンでは、施術者が空いていてもベッドや個室が埋まっていれば予約は受けられません。施術者・ベッド・メニューの時間の3つが同時に空く枠を出せるか、初診だけ問診と説明の時間を足した長い枠にできるかを確かめます。問診票の答えには健康に関わる内容が入るので、予約の記録と分けて持ち、見られる人を絞れるかも選ぶときの条件になります。整体院・サロン向けの全体の流れは、整体院・サロンの業種別ガイドにまとめています。

既製の予約サービス・既製に連携を足す形・自社開発の3つの道は、合う条件で選ぶ

ジム・スタジオの予約システムには、既製の予約サービスをそのまま使う道、既製の予約サービスを正本にしてLINEや自社サイト・会員の記録とつなぐ道、自社に合わせて作る道の3つがあります。どれが良い悪いではなく、前の2つの節で決めた予約の単位と権利の持ち方を、その道で表せるかで選びます。

道1. 既製の予約サービスをそのまま使う

既製の予約サービスをそのまま使う道が合うのは、予約の単位・キャンセルと振替のルール・回数券や月謝の持ち方が、サービスの設定の範囲で表せる場合です。店舗が1つか少なく、決済や会員の管理もサービスの中で完結できるなら、この道がいちばん早く始められます。選ぶときは、予約・会員・回数の記録を自社で読める形で書き出せるかを必ず確かめます。書き出せれば、後で足りない所をつなぐことも、別の仕組みに移ることもできます。

道2. 既製の予約サービスに、LINE・自社サイト・会員の記録をつなぐ

既製の予約サービスを予約と権利の正本にしたまま、足りない所だけをつなぐ道が合うのは、予約そのものはサービスで受けられるが、LINEでの連絡、自社サイトへの空き枠の表示、月会費の決済や会員の台帳、毎月の数字の出し方が足りない場合です。つなぐ前に、サービスの側から予約や会員の記録を取り出す方法(書き出しのファイルか、外から読み書きできる仕組みがあるか)を確かめます。LINEとつなぐなら、LINEのお客様と予約の記録のお客様を同じ人として結ぶ方法を先に決めます(公式LINEを予約・顧客管理とつなぐ順番の記事)。

道3. 自社に合わせて予約の仕組みを作る

自社開発の道が合うのは、予約の単位や権利の持ち方そのものが既製のサービスで表せない場合です。たとえば、複数の店舗を掛け持ちするトレーナーの移動の時間を空き枠に入れたい、クラスとパーソナルと設備の予約を一つの回数券で受けたい、入館の機械と予約と月会費の状態を同じ記録で判定したい、といった場合です。作る場合は、作った後の保守と、決済やLINEの仕様が変わったときの直しを誰が受け持つかまで、始める前に決めておきます。

3つの道は、次のように分けて考えると決めやすくなります。

確かめた結果 合う道
予約の単位・ルール・権利の持ち方が設定で表せ、データを書き出せる 道1. 既製をそのまま使う
予約と権利は表せるが、LINE・サイト・決済・数字の一部が足りない 道2. 既製を正本にして、足りない所だけつなぐ
予約の単位や権利の持ち方そのものが表せない 道3. 自社に合わせて作る

どの道でも、決める前に実際の流れ(体験を予約して、当日に入会し、次の週のセッションを指名で取り、一度振り替える、など)で試します。会員アプリを作るかLINEミニアプリで済ませるかも同じ考え方で、会員・予約・入館の記録は自社の持ち物にして、画面だけを入れ替えられるようにしておきます(会員アプリかLINEミニアプリかの記事)。

選ぶ前に、要件をルール・権利・連絡・お金・数字の5つで1枚にまとめる

ジム・スタジオの予約システムを比べる前に、自分たちの要件を1枚にまとめておくと、どの道を選ぶ場合でも話が具体的になります。まとめる観点は、ルール・権利・連絡・お金・数字の5つです。どれも、予約システムの設定の画面で毎回その場の判断をしないために、先に文章で決めておくものです。

ポイント1. ルール:キャンセル・無断キャンセル・振替・キャンセル待ちを文章にする

キャンセルの期限と段階、何をもって無断キャンセルとするか、振替の期限と回数と対象の枠、空きが出たときの案内の順番と返事の期限を、文章で決めます。予約システムは決めたルールを守らせる道具なので、ルールが先にないと選ぶ基準も決まりません。決め方は予約の運用ルールの記事に書いています。キャンセル料の決まりや規約の文面にかかわる部分は、専門家に確かめてください。

ポイント2. 権利:回数券・月謝・月会費で「予約できる」をどう判定するか

回数券の残り、月謝で受けられるクラスの回数、月会費の契約の状態(有効・休会・退会予約済みなど)のうち、どれを見て予約を受けるかを決めます。回数券の残りを数字で上書きする作りは、店頭とWebの両方から書くとずれるので、付与と消化の記録から数える作りかを確かめます(クラス予約と回数券の記事)。

ポイント3. 連絡:どの状態になったら、何を、どの手段で送るか

予約の確定、前日のリマインド、取り消しの受付、キャンセル待ちの繰り上げ、体験の後のお礼と入会の案内について、きっかけになる状態と送る手段(メール・LINE・SMS)を1行ずつ書きます。LINEで送る場合、利用者の操作に返す応答のメッセージと、こちらから送るプッシュのメッセージとでは、月の通数への数え方が違います。前日のリマインドはプッシュになるので、会員の数と送る回数から月の通数を見込んでおきます(LINEで体験予約を受ける仕組みの記事)。

ポイント4. お金:予約と決済をどこで結ぶか

体験の料金を予約の時点で受けるか当日受けるか、回数券を買った記録と予約をどう結ぶか、月会費の支払いに失敗したときに予約を止めるかを決めます。カードの番号は自社の仕組みに持たず、決済サービスの画面で入力してもらい、自社には請求の結果だけを残す作りが基本です(月会費のカード継続決済の記事)。

ポイント5. 数字:毎月、何をどの記録から数えるか

稼働率・予約数・取り消しの数・無断キャンセルの数・体験からの入会を、どの記録からどう数えるかを決めます。休講の枠や期限後の取り消しを分母と分子に入れるかで、同じデータでも稼働率は大きく変わります(稼働率の定義の記事)。システムの集計画面の数え方が自社の決め方と違う場合は、書き出したデータから自社の数え方で出せるかを確かめます。

紙の予約表や表計算からの切り替えは、締めの日を決めて残りと先の予約を移す

紙の予約表やスプレッドシートからジム・スタジオの予約システムへ切り替えるときは、切り替えの日を1日決め、その日より先の予約と、会員ごとの権利の残りを移してから受付を切り替えます。新旧の両方に書く期間を区切らずに始めると、どちらが正しいか分からない状態が続き、予約の受け間違いにつながります。

手順1. 今の記録の置き場所を書き出す

予約表、回数カード、会員の名簿、月会費の入金の記録、LINEのやり取り、トレーナーの手帳など、予約と会員の情報を書いている場所をすべて1枚に書き出します。誰が、いつ、どこから写して書いているかまで書くと、新しい仕組みで消える転記と、残る転記が見えます。紙の申込書や同意書も切り替えるなら、目的ごとに分けて棚卸しします(申込書・同意書の電子化の記事)。

手順2. 会員と権利の残りを、切り替えの日の時点でそろえる

会員の一覧は、同じ人が二重に載っていないか、電話番号やメールの書き方がそろっているかを直してから移します。回数券の残りは、切り替えの日の残りを「移行の付与」として1件の記録で入れ、紙の回数カードは締めの日の後は使わないと決めます(回数券の記事の移行の節)。表計算のデータの移し方と照合の手順は、Excel・スプレッドシートから業務システムへの移行の記事にまとめています。

手順3. 先に入っている予約を移し、会員に知らせる

切り替えの日より先に入っている予約を新しい仕組みに入れ、会員には、予約の確かめ方と取り消しの方法が変わることを、切り替えの前に知らせます。LINEで予約を受けるなら、友だち追加とアカウントの連携をこの時期に案内しておくと、切り替えの日から連絡が届きます。

手順4. 新旧の両方に書く期間を短く区切り、古い記録は読むだけにする

新しい仕組みに切り替えた後、古い予約表に書く期間は短く区切り、期間が過ぎたら古い記録は書き換えられない形で残します。最初の1か月は、毎月の数字を古いやり方と新しい仕組みの両方で出し、差が出たら数え方の違いか入力の漏れかを確かめます。

公開の前に、スマホで予約を最後まで通し、確認の連絡が両方に届くのを確かめる

予約システムの公開の前には、実機のスマホで予約を最後の完了の画面まで通し、確認の連絡が予約した人と店の側の両方に届くのを確かめます。体験予約は入会の入口なので、ボタンが押せない、完了の画面に進まない、確認のメールが届かないといった不具合は、そのまま体験の取りこぼしになります。パソコンの画面だけで確かめて終わらせないことが大事です。

確認1. 体験予約と会員の予約を、それぞれ実機で通す

iPhoneとAndroidの実機で、ブラウザから開く入口とLINEから開く入口の両方について、体験予約と会員の予約を最後まで通します。見るのは、空き枠が正しく出るか、入力欄でスマホのキーボードと自動入力が働くか、送信のボタンが画面の下に隠れずに押せるか、完了の画面に予約の内容が出るかです。満席の枠を選べないこと、同じ枠に2台から同時に予約したときに1件しか入らないことも、ここで確かめます。

確認2. 確認の連絡が、予約した人と店の両方に届くかを見る

予約を1件入れるごとに、予約した人に届く確認のメール(またはLINE)と、店の受付やトレーナーに届く通知の両方を確かめます。メールは、Gmailや携帯電話会社のメールなど複数の受信先に送り、迷惑メールのフォルダに入っていないかまで見ます。Googleのメール送信者のガイドラインでは、すべての送信者にSPFかDKIMの設定を求め、Gmailのアカウントに1日5,000件以上を送る送信者にはSPFとDKIMの両方とDMARCを求めています。予約の確認メールを送るドメインには、件数が少なくてもSPF・DKIM・DMARCをそろえておくと安心です。

確認3. 取り消し・振替・キャンセル待ちの繰り上げも一度ずつ通す

予約を入れるだけでなく、期限前の取り消し、期限後の取り消し、振替、キャンセル待ちからの繰り上げも、一度ずつ実機で通します。それぞれで、回数券の残りや予約の状態が決めたルールどおりに動くか、会員と店の両方に決めた連絡が届くかを見ます。前日のリマインドは、テスト用の予約を翌日に入れて、実際の時刻に届くかまで確かめます。

確認4. 記録と数字に1件ずつ入っているかを見る

テストで入れた予約が、予約の記録・会員の記録・管理画面の数字にそれぞれ1件ずつ入っているかを確かめます。LINEから入った予約が、LINEのお客様と会員の記録で同じ人として結ばれているかも見ます。確かめた後は、テストの予約を消すか、数字から外す印を付けておきます。

導入後に見る数字は、予約・来店・取り消し・届く・続くの5つ

ジム・スタジオの予約システムを入れた後は、毎月同じ数え方で次の5つの数字を見ます。予約システムを入れた目的は予約を受けることそのものではなく、枠を埋め、来た人に続けてもらうことなので、予約の数だけを見て終わらせないようにします。

見る数字 数え方の例 動いたときに見直すこと
予約 体験予約の数、会員の予約の数、入口(サイト・LINE・電話・店頭)ごとの内訳 入口ごとの偏り、スマホの予約の完了まで進めているか
来店と稼働率 枠の稼働率、トレーナーの稼働率、在籍会員のうち来た人の割合 枠の数と時間帯、シフトの組み方
取り消しと無断キャンセル 期限前・期限後の取り消し、無断キャンセルの数と割合 リマインドの時刻と手段、キャンセルのルール
届く 確認・リマインドの送信の失敗、LINEのブロック、メールの不達 送信の設定、送る手段の選び方
続く 体験からの入会、来館の間隔があいた会員の数、休会・退会 体験の後の連絡、声をかける仕組み

稼働率の分母と分子の決め方は稼働率の定義の記事、月次のレポートを予約と決済のデータから自動で作る方法は月次レポートの自動化の記事、来館の間隔の変化から退会の前に声をかける仕組みは退会防止の記事、体験からの入会をどこで止まっているかで見る方法は体験後の入会までの自動化の記事に書いています。複数の店舗がある場合は、会員数を所属の店舗で、利用者数を利用した店舗で数え分けます(複数店舗の集計の記事)。

やってはいけないこと

ジム・スタジオの予約システムの選び方と入れ方で、後から作り直しになりやすい4つの失敗です。どれも、選ぶときの手間を減らしたつもりで、毎日の手作業か取りこぼしを増やしてしまう点が共通しています。

ポイント1. 機能の一覧の多さで選ぶ

機能の多いシステムを選んでも、予約の単位が業態に合っていなければ、空き枠を手で作り直す作業が毎日残ります。比べるときは「どの機能があるか」ではなく、「自社の予約の単位とルールを設定で表せるか」「どの転記がなくなるか」で見ます。

ポイント2. 予約をLINEのトークの中だけで受ける

LINEのトークで日時をやり取りして予約を受け、それを手で予約表に写す形は、写し漏れと枠の数え違いを生みます。LINEは予約の入口と連絡の通り道として使い、予約そのものは予約システムの記録に持って、LINEのお客様と結びます。

ポイント3. パソコンの画面だけで予約を確かめる

予約する人の多くはスマホから予約します。パソコンの画面で問題がなくても、スマホではボタンがキーボードに隠れる、LINEの中のブラウザで完了の画面に進まない、といった不具合が起きることがあります。公開の前と、設定や画面を変えるたびに、実機で最後まで通します。

ポイント4. 新旧の両方に書く期間を決めずに切り替える

切り替えの日を決めずに、新しい仕組みと古い予約表の両方に書き続けると、どちらの記録も信用されなくなり、結局どちらにも書かれていない予約が出ます。切り替えの日と、古い記録を読むだけにする日を先に決めます。

予約システムを選ぶ前のチェックリスト

ジム・スタジオの予約システムを選ぶ前、入れ替える前に、次の項目を確かめておくと、既製のサービスを試すときにも、作る場合の相談でも話が早く進みます。

  • 予約の単位(トレーナーの時間・定員のあるクラス・施術者とベッド・設備)を決めた
  • 体験予約を会員の予約と分けて扱うか、体験の後の流れをどこまで予約に含めるかを決めた
  • キャンセルの期限と段階、無断キャンセルの数え方、振替の期限と回数を文章にした
  • キャンセル待ちの案内の順番と返事の期限を決めた
  • 回数券・月謝・月会費のどれを見て「予約できる」を判定するかを決めた
  • 予約の確定・前日のリマインド・取り消し・繰り上げ・体験の後の連絡を、どの状態で何の手段で送るかを書いた
  • 体験の料金・回数券・月会費の決済を、予約とどこで結ぶかを決めた
  • 複数の店舗がある場合、所属店舗と利用した店舗、相互利用の権利の持ち方を決めた
  • 毎月見る数字(稼働率・取り消し・無断キャンセル・入会など)の数え方を文章にした
  • 予約・会員・回数の記録を、自社で読める形で書き出せるかを確かめた
  • 切り替えの日、先の予約と権利の残りの移し方、新旧の両方に書く期間を決めた
  • 実機のスマホで体験予約と会員の予約を最後まで通し、予約した人と店の両方に連絡が届くことを確かめる担当を決めた

自社でやる場合と、任せる場合

自社で進める場合は、予約の単位とキャンセル・振替のルール、回数券や月会費の持ち方を決める経営者や店長と、それを予約システムの設定に写して実際の流れで試す担当が要ります。既製のサービスで足りる場合でも、要件の1枚と切り替えの段取り、公開前のスマホでの通しの確認は、店の側でしかできない仕事です。既製のサービスにLINEや自社サイトをつなぐ場合や、自社に合わせて作る場合は、予約と決済とLINEの仕組みを実装し、作った後の直しまで受け持てる開発の担当も要ります。

任せる場合、株式会社bundlyzeでは、ジム・スタジオのホームページとLPの制作をお受けしています。業種を問わず使える予約管理の仕組みを、企画から稼働後の運用に至るまで開発してきました。公式LINEと予約・顧客管理をつなぐ仕組みも開発しています。予約の単位とルールの整理から、既製のサービスにLINEや自社サイトをつなぐ部分、自社に合わせた予約の仕組みづくり、公開前のスマホでの通しの確認までを受け持ちます。大阪・兵庫を中心とした関西のほか、遠方のご相談もオンラインでお受けしています。予約や会員の仕組みの相談はシステム開発の案内ページから、予約の入口を含めたサイトの作り直しの相談はホームページ制作のご案内から受け付けています。

出典(一次情報)

メールとLINEの送信についての説明は、次の公式の資料に基づいています。確認日はどちらも2026年10月12日です。どちらも改定されることがあるので、設定の前に最新のものを確かめてください。

  • すべての送信者にSPFかDKIMの設定を求め、Gmailのアカウントに1日5,000件以上を送る送信者にはSPF・DKIM・DMARCを求めること → Gmail ヘルプ「メール送信者のガイドライン」
  • 応答メッセージは月の通数に数えられず、プッシュ・マルチキャスト・ブロードキャスト・ナローキャストのメッセージは数えられること → LINE Developers「Messaging APIの料金」

予約システムが受け持つ10の仕事、業態ごとの予約の単位、3つの道の分け方、要件の5つの観点、切り替えの手順、公開前の確かめ方、導入後に見る数字は、設計上の考え方で、出典はありません。

よくある質問

ジムやスタジオの予約システムは、何から選び始めればよいですか?

機能の一覧を比べる前に、予約の単位を決めます。パーソナルジムなら「トレーナー1人の時間」、グループのスタジオなら「定員のあるクラス」、整体院なら「施術者とベッドが同時に空いている時間」が単位です。そのうえで、キャンセルと振替のルール、回数券や月謝の持ち方、リマインドを送る手段、月会費の決済とのつなぎ方を1枚に書き出し、それを満たせるかで予約システムを確かめます。

パーソナルジムの予約システムで、外せない機能は何ですか?

トレーナーごとのシフトから空き枠を出す機能、指名ありとおまかせの両方で予約を受ける機能、体験予約を会員の予約と分けて扱う機能の3つです。体験の後に入会の案内を続けるなら、体験済み・検討中・入会・見送りのようなお客様の状態を記録できるかも確かめます。複数の店舗を掛け持ちするトレーナーがいる場合は、店舗の間の移動の時間を空き枠の計算に入れられるかも見ます。

既製の予約サービスで足りるか、作るべきかは、どう決めればよいですか?

予約の単位・キャンセルや振替のルール・回数券や月謝の持ち方が既製のサービスの設定で表せて、データを書き出せるなら、既製のままで足ります。足りないのがLINEでの連絡や自社サイトとのつなぎ込み、数字の出し方のような「出口」の一部なら、既製を正本にして足りない所だけをつなぎます。予約の単位や権利の持ち方そのものを表せない場合に、自社に合わせて作ることを考えます。

予約システムを入れたら、公開の前に何を確かめればよいですか?

実機のスマホで、体験予約と会員の予約をそれぞれ最後の完了の画面まで通し、予約した人への確認と、店の側への通知の両方が届くかを見ます。メールは迷惑メールに入っていないかまで確かめ、LINEで送る場合は友だち追加の前と後の両方で試します。取り消し・振替・キャンセル待ちの繰り上げも、同じように一度ずつ通しておきます。

紙の予約表やスプレッドシートから切り替えるとき、何に気をつければよいですか?

切り替えの日を決め、その日より先に入っている予約と、回数券の残りや月会費の契約の状態を、新しい仕組みに移してから受付を切り替えます。新旧の両方に書く期間を決めずに始めると、どちらの記録も信用されなくなります。回数券の残りは数字を書き換えるのではなく、切り替えの日の残りを「移行の付与」として1件の記録で入れると、後から数え直せます。

この記事の書き方と確認の方針