フィットネス

パーソナルジムのLPを、体験の申込につながる構成にする。料金表示とビフォーアフター写真の注意(景品表示法・薬機法)、申込フォームの項目

パーソナルジムのLPを、体験の申込につながる順に組み立てます。料金を総額と条件で見せる書き方、ビフォーアフター写真と「痩せる」表現の景品表示法・薬機法での注意、申込フォームの項目まで、公的な資料をもとに整理します。

この記事の結論:体験の申込を増やしたいパーソナルジムのLPは、体験の申込の前に読む人が抱く不安を、上から順に消していく構成にします。誰のためのジムか、体験で何をするか、誰が担当するか、全部でいくらかかるか、の順です。料金は税込の総額と条件を同じ画面に書き、期限や「通常価格」を付けるなら実際の運用と一致させます。ビフォーアフター写真と「◯kg痩せる」のような表現は、景品表示法で根拠の資料を求められる対象なので、写真のそばに期間や食事の指導の有無といった条件を書き、うまくいった例だけを並べないようにします。サプリや機器の効果に触れるなら、薬機法の広告の基準も確かめます。申込フォームは、体験の日時と連絡先だけに絞ります。

この記事は、パーソナルジムやフィットネススタジオの経営者・集客の担当者と、LPの制作を受ける方を読み手に想定しています。景品表示法や薬機法の判断は、表現と根拠の組み合わせで決まります。ここでは公的な資料から読み取れる考え方を整理しており、個別の表現が違反かどうかを判断するものではありません。迷う表現は、公開の前に専門家や行政の窓口に確かめてください。

パーソナルジムのLPは、体験申込の前の不安を上から順に消していく

パーソナルジムのLPを読む人は、「自分に合うか」「きつくないか」「結局いくらかかるか」を確かめながら下へ進みます。その順番に答えを並べると、申込のボタンに着いたときに迷いが残りません。

順番 置くもの 読む人の疑問
1 最初の画面:誰のためのジムか、体験の申込ボタン 自分に関係あるジムか
2 体験の流れ:当日の時間の使い方、持ち物、着替え 初めてでも大丈夫か
3 トレーナー:資格、得意な分野、担当の決め方 誰に見てもらうのか
4 料金:税込の総額、内訳、追加でかかるもの 全部でいくらか
5 結果の見せ方:会員の声や写真と、その条件 本当に変われるのか
6 よくある質問:通う頻度、食事の指導、休会や解約 続けられるか、やめられるか
7 アクセス:最寄り駅、駐車場、営業時間 通える場所か
8 申込フォーム すぐ終わるか

最初の画面に、体験の申込ボタンと、体験の所要時間・料金の有無をまとめて置きます。読み進めた人のために、料金とよくある質問のあとにもボタンを置き、どちらから押しても同じフォームに着くようにします。

料金は、税込の総額と条件を同じ画面で見せる

料金の欄では、入会から一つのコースを終えるまでに支払う税込の総額を、内訳と一緒に見せます。消費者に価格を示すときは、消費税を含めた総額で表示する義務があります(国税庁の総額表示の案内)。月あたりや1回あたりの金額だけを大きく見せ、入会金や食事の指導の料金を別の場所に書くと、読む人が思っていた額と、実際の請求額がずれます。

料金の項目 書くこと 気をつけること
入会金 税込の金額、かからない条件があればその条件 条件は金額のすぐそばに書く
コースの料金 回数、期間、税込の総額 1回あたりの金額を出すなら、総額も同じ大きさで並べる
追加でかかるもの 食事の指導、ウェアの貸し出し、延長 「別料金」とだけ書かず、何がいくらかを書く
返金の保証 対象になる条件、申し出の期限、手続き 「全額返金」の文言の近くに条件を書く
支払い方法 一括、分割、カードの継続決済 分割なら支払いの総額も書く

強調した言葉と、その条件(打消し表示)を離して置かないことも大切です。消費者庁は、スマートフォンの画面での打消し表示について調査を行い、強調した表示から離れた場所や小さな文字で書かれた条件は読まれにくく、不当表示として問題になるおそれがあることを示しています。スマホの縦長の画面では、条件をページの下の注記にまとめず、強調した表示と同じ画面に入るように置きます。

期限や「通常価格」を付けるときは、実際の運用と一致させます。

  • 「今月末まで」と書いたら、その日で終える。 期限を延ばし続けると、景品表示法の有利誤認表示に当たるおそれがある
  • 「通常価格」と並べるなら、その価格で実際に販売していたかを確かめる。 消費者庁の価格表示の考え方では、過去の販売価格と比べる二重価格の表示に、「最近相当期間にわたって販売されていた価格」かどうかの目安が示されている
  • 「先着◯名」と書いたら、人数を数えて締め切る。 締め切らないまま掲載を続けない

「痩せる」「◯kg減」と書く前に、根拠の資料をそろえる

「2か月で◯kg減」「誰でも痩せる」のように、効果を数字や断定で示す表現は、景品表示法の優良誤認表示の対象になります。消費者庁は、効果をうたう表示について、その裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を事業者に求めることができ、出せなければ不当表示とみなされます(不実証広告規制)。

消費者庁の説明では、根拠と認められるには、資料が客観的に実証された内容であることと、表示した効果と資料で実証された内容が対応していることの2つが必要です。ジムのLPに置き換えると、次のように考えられます。

表現の例 求められる根拠の考え方 書き換えの方向
「誰でも2か月で◯kg痩せる」 「誰でも」に当たる幅広い会員で、同じ結果が出ていることの資料 平均や範囲を、対象の人数・期間・条件と一緒に示す。示せないなら数字を使わない
「食事制限なしで痩せる」 食事の指導をしていない会員で、その結果が出ていることの資料 実際に食事の指導をしているなら、そのことを書く
「腰痛が治る」 治療の効果をうたうことになり、ジムの表現として避ける 「姿勢や動きの癖を一緒に確かめる」のように、トレーニングで行うことを書く
「◯日で効果を実感」 期間と効果の対応を示す資料 通う回数と期間の目安だけを書く

数字を出すなら、どの会員を対象に、何人の結果で、いつからいつまでの記録かを、根拠の資料として社内に残しておきます。記録がない数字は、LPに載せない、と決めておくのがいちばん確実です。

ビフォーアフター写真は、条件を添え、うまくいった例だけを並べない

ビフォーアフター写真は、それだけで「自分も同じように変われる」という印象を与えます。だから、写真ごとに条件を書き、印象と実際がずれないようにします。

消費者庁の「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項」は、健康食品の広告についての資料ですが、体験談や写真の見せ方について、ジムのLPにも当てはまる考え方を示しています。

  • 「個人の感想です」「効果を保証するものではありません」「軽い運動を併用した結果です」と書いても、表示全体から受ける印象が実際と違えば、不当表示に当たるかどうかの判断は変わらない
  • 実際には食事や別の方法を併用しているのに、そのことをはっきり書かない体験談は、誤認を招く例とされている
  • 都合のよい体験談だけを選んで、誰でも同じ効果が得られるかのように見せることも、誤認を招く例とされている
  • 体験談を載せるなら、体験した人の数と属性、同じような効果が出た人と出なかった人の割合などを、はっきり示すことがすすめられている

これを、写真を載せる前に残す記録に置き換えると、次のようになります。

記録する項目 理由
掲載の同意(いつ、どの範囲で、いつまで) 本人がやめてほしいと言ったときに外せるように
期間、通った回数、トレーニングの内容 写真のそばに条件として書くため
食事の指導の有無と内容 食事の指導をしていたなら、そのことを書くため
撮影の条件(時間帯、照明、姿勢、距離) 前後で条件をそろえ、光や角度で差を作らないため
加工の有無 体の形を変える加工をしていないことを確かめるため
同じ期間の、ほかの会員の結果のおおまかな分布 うまくいった例だけを選んでいないかを確かめるため

写真に写る人は、実際の会員本人に限ります。モデルやスタッフの写真を、会員の結果のように見せることはしません。依頼して書いてもらった声を、一般の利用者の声のように見せることも、同じ資料で誤認を招く例に挙げられています。

薬機法がかかわるのは、サプリや機器の効果に触れるとき

トレーニングの指導そのものは医薬品ではありませんが、LPでサプリメントや化粧品、機器をすすめたり販売したりする場合は、薬機法の広告の決まりもかかわります。ジムのLPで気をつけたいのは、次の2つの場面です。

場面 かかわる考え方 避ける表現の方向
食品のサプリをすすめる 厚生労働省の通知では、病気の治療や予防、体の組織や機能の増強・増進をうたうことは「医薬品的な効能効果」とされ、食品でそれをうたうと医薬品として扱われ得る 「脂肪を燃やす」「代謝を上げて痩せる」のように、体の働きを変える効果をうたうこと
化粧品や機器を使う・売る 厚生労働省の「医薬品等適正広告基準」の解説では、使用前・使用後にかかわらず、承認された範囲を超える効果を思わせる写真や、効果が出るまでの時間を保証する写真は認められないとされている 機器やクリームの「使用前後」の写真で、引き締まった体を見せること

トレーニングの成果の写真と、サプリや機器の紹介を、同じ枠の中に並べないことも大切です。並べると、写真の変化がサプリや機器の効果のように読めてしまいます。物販をLPに入れるなら、トレーニングの説明とは場所を分け、扱う商品ごとに、表現してよい範囲を販売元の資料で確かめます。

申込フォームは、体験の日時と連絡先に絞る

体験の申込フォームは、来てもらうために必要な項目だけにします。項目が増えるほど、スマホで最後まで送ってもらえなくなるからです。

項目 聞く理由 入力の作り
体験の希望日時 予約を取るため 空いている枠だけを選ばせる。第2希望の欄も置く
名前 当日の受付のため 1つの欄にする。ふりがなは必要なときだけ
電話番号 当日の連絡のため 数字のキーボードが出る入力の種類にする
メールアドレス 予約の確認を送るため メール用のキーボードが出る入力の種類にする
目的(選択式) トレーナーの準備のため 「体を引き締めたい」「体力をつけたい」など数個から選ぶ
自由記入(任意) 伝えておきたいことのため 必須にしない

持病やけが、服薬のことは、申込フォームでは聞かず、体験の当日のカウンセリングで、何のために聞くか、誰が見るかを説明したうえで聞きます。持病や服薬の情報は、個人情報保護法で特に慎重な扱いが求められる種類(要配慮個人情報)で、集める前に本人の了解を得ることが原則です。

送信のあとは、完了の画面に「当日の持ち物」と「場所」を出し、同じ内容を確認のメールでも送ります。完了の画面のURLには、名前や電話番号を入れないようにします。

フォームの裏側の仕組みでいえば、株式会社bundlyzeでは、多業種で使える予約管理のシステムを、企画の立案から運用の改善まで自分たちで手がけてきました。LPのフォームを予約の枠と連動させると、満席の時間を選ばせずに済み、申込のあとの連絡も自動で送れます。

公開の前に、表示と申込を通して確かめる

公開の前に、表示の確認と申込の確認を、それぞれ一覧にして通します。

確かめること 見るところ
料金は税込の総額で、内訳と追加の費用が書かれているか 料金の欄
強調した言葉と、その条件が同じ画面に入っているか スマホの縦の画面
期限、通常価格、先着の人数が、実際の運用と一致しているか キャンペーンの欄
数字や写真に、根拠の記録と掲載の同意があるか 結果の欄
サプリや機器の紹介が、トレーニングの成果と分かれているか 物販の欄
スマホで、最初の画面から申込の完了まで止まらずに進めるか 申込フォーム
確認のメールが、申し込んだ人とジムの両方に届くか メールの受信箱(迷惑メールのフォルダも)

LPの構成からフォームと予約のつなぎ込みまで一緒に考える場合の進め方は、ホームページ・LP制作の案内(bundlyze)に載せています。

出典

下の公的な資料は、2026年10月2日の時点で読んだものです。運用や指針は見直されることがあるので、表示を決める前に最新の版を開いてください。

よくある質問

ビフォーアフター写真に「個人の感想です」「効果には個人差があります」と書けば、問題はありませんか?

それだけでは足りません。消費者庁の健康食品に関する留意事項では、「個人の感想です」「効果を保証するものではありません」と書いても、表示全体から受ける印象が実際と違えば不当表示に当たるとされています。健康食品向けの資料ですが、体験談や写真の見せ方の考え方はジムのLPにも当てはまります。期間、回数、食事の指導の有無といった条件を写真のそばに書き、都合のよい例だけを選ばないことが大切です。

「入会金0円は今月末まで」と書いて、翌月も続けてもいいですか?

期限を書いたのに実際は続けていると、景品表示法の有利誤認表示に当たるおそれがあります。期限を区切るなら、その期限で終わらせます。通常価格と並べて安さを見せる二重価格の表示にも、過去に実際に販売していた期間の考え方があるので、表示の前に消費者庁の資料で確かめてください。

体験の申込フォームで、持病やけがの有無を聞いてもいいですか?

申込の段階では聞かず、カウンセリングで、目的と扱い方を説明したうえで聞くことをおすすめします。病気の経歴は、法律上「要配慮個人情報」という特に慎重に扱う種類で、集めるには前もって本人の了解を得るのが原則です。LPのフォームは、体験の日時と連絡先に絞ったほうが、最後まで送ってもらいやすくもなります。