ブライダル

結婚式場のサイトのアクセス解析で、毎月見る数字の決め方。フェア予約数・予約率・流入経路・ページごとの離脱を1枚のレポートにまとめる

結婚式場のサイトのアクセス解析で毎月見る数字を、フェア予約数・予約率・流入経路・ページごとの離脱の4つに絞り、支配人が5分で読める1枚のレポートにする方法です。数字の決め方、比べる相手、書き込む欄まで。

この記事の結論:結婚式場のサイトのアクセス解析で毎月見る数字は、「フェア予約数」「予約率」「流入経路ごとの訪問と予約」「ページごとの離脱」の4段に絞り、上から順に1枚のレポートに並べます。それぞれの数字は、前の月と前の年の同じ月の2つと比べ、最後に「先月やったこと」と「来月やること」を書く欄を置きます。数字の数を増やすより、毎月同じ表を同じ順で読み、次の手を1つか2つ決めることのほうが、フェア予約は伸ばしやすくなります。

この記事は、結婚式場の支配人や営業の責任者で、GA4のレポートを受け取ってはいるものの、どこを見て何を決めればよいか分からない方に向けて書いています。計測の設定そのものや、予約が落ちたときの原因の調べ方ではなく、毎月の定例で読む1枚の表の作り方を扱います。個別の式場の例や、予約率の相場は書いていません。

結婚式場のアクセス解析で毎月見る数字は、4段に絞って上から並べる

毎月のレポートには、結果→割合→どこから来たか→どこで止まったか、の順に4段を並べます。上の段で「良かったか悪かったか」が分かり、下の段に進むほど「どこを直すか」が分かる並びです。

GA4の画面には数百の項目がありますが、式場の支配人が毎月の判断に使うのは、ほんの一部です。項目を選ぶときは「この数字が動いたら、来月の動き方を変えるか」を問い、変えないものは外します。

段 見る数字 この段で分かること 動いたときに考える手
1. 結果 フェア予約数(見学予約を含めるかは式場で決める) 今月のサイトが予約をいくつ生んだか 下の段を見て原因の場所を探す
2. 割合 予約率(予約数÷訪問数) 訪問の量と、予約に変わる割合のどちらが動いたか 量なら集客の手、割合ならサイトの手を考える
3. 流入経路 経路ごとの訪問数と予約数 自然検索、婚礼ポータル、SNS、広告、直接のどこが動いたか 動いた経路の担当と原因を確かめる
4. 離脱 フェア一覧→フェア詳細→予約フォーム→完了の各段の人数 サイトのどの画面で人が止まったか 止まった画面を直す

1段目の「フェア予約数」は、GA4で予約完了をキーイベントとして数えていることが前提です。数え方が決まっていない場合は、先に計測を整えます。

フェア予約数と予約率は、数え方を1つに決めて動かさない

予約数と予約率は、何を1件と数え、何で割るかを最初に決めて、年度の途中で変えないようにします。数え方が途中で変わると、前の年の同じ月と比べられなくなるからです。

決めておくことは次の3つです。

決めること 選び方の例 変えると起きること
予約数に入れるもの ブライダルフェアの予約だけか、見学の予約や資料請求も足すか 資料請求を足すと件数は増えるが、来館に近い数字ではなくなる
予約率の分母 サイト全体の訪問数か、フェアのページを見た訪問だけか 分母を絞ると率は上がるが、集客の量の変化が見えにくくなる
月の区切り 予約を受けた日で数えるか、フェアの開催日で数えるか 開催日で数えると、月末に締めてもあとから数字が動く

サイトのアクセス解析では、予約を受けた日で数え、分母はサイト全体の訪問数にしておくと、GA4の画面からそのまま拾えて手間がかかりません。開催日ごとの来館や成約は、予約の台帳の側で見ます。

比べる相手は、前の月と前の年の同じ月の2つ

数字は、前の月と前の年の同じ月の2つと並べて読みます。婚礼は季節によって見学する人の動きが変わるので、前の月とだけ比べると、季節の波を自分たちの施策の結果と取り違えます。

2つの比較の読み方は、次のように決めておくと、定例の話が早く終わります。

前の月と比べて 前の年の同じ月と比べて 読み方
減った 同じくらい、または増えた 季節の動きの可能性が高い。急いで手を変えない
減った 減った 本当に落ちている可能性がある。3段目と4段目で場所を探す
増えた 増えた 何が効いたかを「先月やったこと」の欄と照らし合わせる

サイトを新しくした年や、GA4に切り替えたばかりの年は、前の年の数字がそろっていないことがあります。その場合は、比べられない月に印を付けておきます。

流入経路は、GA4のチャネルを式場の言葉に置き換えて並べる

流入経路の段は、GA4の既定のチャネルをそのまま並べず、「検索」「婚礼ポータル」「SNS」「広告」「直接・その他」のように、式場の担当者が分かる言葉にまとめ直して並べます。GA4の既定のチャネルでは、婚礼ポータルからの訪問は「参照」の中に、ほかのサイトと混ざって入るからです。

レポートの行 GA4での拾い方 見るときの注意
検索 既定のチャネルの自然検索 検索での見え方はサーチコンソールの表示回数とクリック数で補う
婚礼ポータル 参照元が各ポータルのドメインの訪問 ポータルの中で予約まで済む分は、サイトの数字に出てこない
SNS オーガニックのソーシャルと、UTMで印を付けたリンク プロフィールのリンクにUTMがないと、直接に混ざることがある
広告 有料検索、有料ソーシャルなど 費用と予約単価は広告の管理画面と並べて見る
直接・その他 上のどれにも入らない訪問 急に増えたら、UTMの付け忘れや計測の不具合も疑う

ポータルの行には注意が要ります。婚礼ポータルの多くは、ポータルの画面の中でフェア予約まで受け付けます。その予約は自社のサイトに入れたGA4に記録されないので、ポータル経由の予約数は、ポータルの管理画面から別に写してレポートの横に置きます。

ページごとの離脱は、フェア予約までの4つの画面だけを見る

離脱の段では、サイトの全ページを並べず、フェア一覧、フェア詳細、予約フォーム、予約完了の4つの画面を通った人数だけを並べます。人数が大きく減っている段の画面が、来月に直す候補です。

GA4では「目標到達プロセスデータ探索」を使うと、決めた順番の画面を、何人が次へ進み、何人がそこで離れたかを表にできます。ステップは最大10個まで置け、最初のステップを通った人だけを数える形(クローズド)と、途中から入った人も数える形(オープン)を選べます。式場のサイトでは、検索や広告からフェア詳細へ直接入る人もいるので、オープンの形にしておくと実際の動きに近くなります。

画面 次へ進んだ人数の見方 減っていたときに見るところ
フェア一覧 詳細を開いた人の割合 日程の並び、満席の表示、スマホで最初に見える範囲
フェア詳細 予約ボタンを押した人の割合 特典や内容の書き方、予約ボタンの位置、写真の表示の重さ
予約フォーム 送信まで進んだ人の割合 入力の項目の数、日時の選び方、エラーの出方
予約完了 完了の画面に着いた人数(=1段目の予約数) 1段目の数字とずれていたら、計測の不具合を疑う

あわせて、スマホとパソコンを分けて見ます。結婚式場のサイトはスマホからの訪問が多くなりやすく、同じ画面でもスマホだけで止まっていることがあるからです。端末の分け方は、データ探索の「内訳」にデバイスのカテゴリを入れると見られます。

「直帰率」より、4つの画面の人数を優先する

GA4の直帰率は、エンゲージメントのなかったセッションの割合で、10秒未満で離れ、2ページ以上見ず、キーイベントも起きなかった訪問を指します。サイト全体の直帰率は、ブログの記事や採用のページの訪問も混ざるので、フェア予約の改善には結びつきにくい数字です。毎月のレポートでは、4つの画面の人数を優先して載せます。

レポートの最後に「先月やったこと」と「来月やること」を書く欄を置く

1枚のレポートの一番下には、数字ではなく文章の欄を2つ置きます。先月サイトや集客で変えたことと、来月やることを、それぞれ1〜2行で書きます。

この欄がないと、数字が動いた理由を毎月話し合うことになり、半年もすると何が効いたのか分からなくなります。たとえば「フェア詳細の予約ボタンを上に移した」「ポータルの掲載写真を差し替えた」と書いておけば、翌月の4段目の数字と照らし合わせられます。

欄 書くこと 書く人
先月やったこと 変えた画面・経路と、変えた日 レポートを作る担当
来月やること 1〜2点に絞った手直しと、担当者 定例で支配人と決める
比べられない月の印 サイトの改修、計測の変更、休館などで比較が崩れる月 レポートを作る担当

手で数字を写す形でも、この1枚が3か月続けば、どの数字を見ていて、どの数字を見ていないかがはっきりします。そこで初めて、見ている数字だけをLooker Studioのような道具で自動にまとめると、使われないグラフが増えません。予約が大きく落ちた月の原因の調べ方は、フェア予約が減ったときの切り分けの手順にまとめています。

表を作る手が足りない式場向けに株式会社bundlyzeでは月次の表づくりと、次の手を決める場の段取りから引き受けています。社外にいるWebの責任者として、戦略を描くところから施策の実行、結果の分析までを任される「WEB戦略代行」の中の仕事です。レポートを作る人がいない、数字はあるが決める場がない、という式場の方は、式場向けのWEB戦略代行の内容をご覧ください。

出典

下の4ページは、2026年10月3日にヘルプの原文で確認しました。GA4は画面や呼び方が変わることがあるため、作業の前に今の表記を見直してください。

よくある質問

結婚式場のアクセス解析では、訪問数(セッション)を一番上に置かなくていいのですか?

一番上にはフェア予約数を置きます。訪問数は増えても予約に結びつかないことがあり、それだけを見ると判断を誤ります。訪問数は、予約率を出すための分母と、流入経路の段で使えば足ります。

フェア予約数は、前の月と比べればいいですか?

前の月だけでなく、前年の同じ月とも比べます。婚礼は季節で見学の動きが変わる業種なので、前月比だけだと季節の波を自分たちの施策の結果と取り違えます。2つの比較が同じ向きに動いたときに、変化を疑います。

レポートはLooker Studioのような道具で自動にしたほうがいいですか?

最初の数か月は、GA4の画面から手で数字を写す形で始め、どの数字を本当に見ているかを確かめてから自動にするのがおすすめです。項目が固まる前に自動にすると、誰も見ない数字のグラフが増えていきます。