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結婚式場のLPと公式サイトに使う写真の選び方と、撮影の頼み方。会場・料理・人・季節の撮り分け、カット表、人物の掲載許諾、撮り直しの周期

結婚式場のLPや公式サイトに載せる写真を、来館前の疑問に答える順に選ぶ方法です。会場・料理・人・季節の撮り分け、カメラマンに渡すカット表と依頼書の書き方、人物の掲載許諾、撮り直しの周期を表と型にしました。

この記事の結論:式場のLPと公式サイトに載せる写真は、「きれいな写真」から選ぶのではなく、来館を決める前に確かめたいこと(広さ・雰囲気・料理・当日の動き・季節の見え方)に答える場面から選びます。撮影の前に、1行1カットで「被写体・使う場所・縦横・人の有無・許諾の要否」を書いたカット表を作り、使い道と権利の範囲を書いた依頼書と一緒にカメラマンに渡します。料理の写真は実際に出す内容と合わせ、人物が写る写真は撮る前に誰の了解を取るかを決めておきます。撮り直しは、改装や料理の変更など写真が実際と違ってきたときを合図にし、季節の写真は年に一度まとめて見直します。

この記事を読んでほしいのは、式場で広報やサイトの更新を担う方と、式場から撮影やLPの制作を頼まれる方です。撮った写真をCMSで管理し、掲載許諾を記録する仕組みは別の記事で扱ったので、ここでは撮る前の企画と頼み方、載せる写真の選び方、更新の周期に絞りました。法律に触れる箇所は、公的な資料から読み取れる範囲の整理にとどめています。実際の判断に迷うときは、弁護士など専門家の意見を聞いてください。

写真は、来館を決める前に確かめたいことの順に選ぶ

式場のLPを見る人は、写真で「自分たちの式がここでできそうか」を確かめています。だから写真は、見栄えのよさより、その疑問に答えているかで選びます。

LPの上から順に、置く写真と、その写真が答える疑問を並べました。

LPの場所 置く写真 見る人の疑問
最初の画面 そのLPの来館理由が分かる一枚(少人数の卓、チャペルの全体、庭の夕景など) このフェアは自分たち向けか
会場の紹介 人数の目安が分かる卓の配置、天井の高さ、窓からの光 呼びたい人数が入るか、狭く見えないか
フェアの内容 試食や模擬挙式など、当日に体験できる場面 行けば何が見られるか
料理 そのプランやフェアで実際に出す料理 どんな料理が出るか
当日の動き 待合室、親族の控室、写真を撮る場所への移動 ゲストや家族が困らないか
アクセス 建物の外観、入口、駐車場の位置 当日迷わず着けるか

写真と見出しの組み合わせも確かめます。「少人数向け」と書いた見出しの横に大きな披露宴会場の満席の写真があると、読む人は自分たち向けではないと感じます。

撮るものは会場・料理・人・季節の4つに分け、それぞれの注意を先に決める

撮影の前に、撮るものを会場・料理・人・季節の4つに分けます。分けておくと、撮り漏れに気づきやすく、撮り直すときもどこだけ撮ればよいかが分かります。

分類 撮るものの例 撮影の前に決めること
会場 チャペル、披露宴会場(空の状態とセットした状態)、庭、控室、化粧室、バリアフリーの設備 空の状態とセット済みの状態を同じ構図で撮るか
料理 コースの各皿、デザートビュッフェ、試食フェアで出す料理 どのプランやフェアで出す料理か。撮影用に盛り付けを変えない
人 スタッフ、モデル、実際の新郎新婦とゲスト 誰に何の了解を取るか(後の節)
季節 同じ場所の春夏秋冬、昼と夕方、雨の日の動線 毎年同じ構図で撮るための立ち位置の記録

料理の写真には、特に気をつけます。消費者庁は、ホテルやレストランなどが出すメニュー・料理の表示はすべて景品表示法の対象で、優良誤認に当たるかは、特定の文言や写真だけでなく表示全体から受ける印象で判断すると示しています。上のランクのコースの料理をLPの最初に大きく載せ、実際にはそのフェアやプランで出ないなら、写真のそばにどのコースの料理かを書くか、出す料理の写真に替えます。

季節の写真は、立ち位置と画角を記録しておくと、翌年も同じ構図で撮れます。同じ構図で季節違いの写真がそろうと、季節ごとのLPを作るときに写真だけを差し替えられます。

カット表は1行1カットにして、使う場所と縦横を先に書く

カメラマンに渡すカット表は、1行に1カットを書き、「どこに使うか」と「縦か横か」を必ず入れます。スマホのLPの最初の画面は縦長に表示されることが多く、横長の写真だけでは大事な部分が切れてしまうからです。

次の型を、撮影の前に埋めます。

No. 分類 被写体・場面 使う場所 向き 時間帯・光 人の有無 許諾の要否 優先
1 会場 チャペルの全体(入口から祭壇へ) フェアLPの最初の画面 縦・横の両方 午前の自然光 なし 不要 必須
2 会場 20名ほどの卓の配置 少人数向けLPの会場の紹介 横 昼 なし 不要 必須
3 料理 試食フェアで出すメインの皿 フェアLPの料理 正方形 室内の照明 なし 不要 必須
4 人 プランナーが打ち合わせで説明する場面 公式サイトのスタッフ紹介 横 昼 スタッフ 要(本人) できれば
5 季節 庭の夕景(毎年同じ立ち位置) 季節のLP、SNS 縦 日没の前後 なし 不要 できれば

書くときのコツは3つです。

  • 「使う場所」が書けないカットは撮らない。 使い道のない写真は、整理の手間だけが増える
  • 見出しを重ねる写真は、文字を置く余白を指定する。 「上3分の1は空にする」のように書いておく
  • 優先を「必須」と「できれば」に分ける。 天気や進行で時間が足りなくなったときに、何を残すかが当日に決められる

撮影の依頼書には、カット表のほかに使い道・納品の形・権利の範囲を書く

カット表だけでは、撮った写真をどこまで使えるかが決まりません。撮影の依頼書には、使い道・納品の形・権利の範囲を書き、撮影の前にカメラマンと合意しておきます。

文化庁が配る著作権の解説テキストによると、著作物の創作を他人に頼んだ場合、料金を払ったかどうかにかかわらず、実際に創作した受注者側が著作者になります。式場が料金を払って頼んだ写真でも、使える範囲は契約で決まります。

依頼書に書く項目を、チェックリストにしました。

  • 使う媒体:公式サイト、LP、SNS、広告、パンフレットなどの印刷物、婚礼ポータルへの掲載
  • 使える期間:期限なしか、何年までか。モデルが写る写真は、モデルとの契約の期間に合わせる
  • 加工の範囲:切り抜き、色味の補正、文字を重ねること、合成の可否
  • 撮影者の名前の表示:表示するか、どこに表示するか
  • 納品の形:ファイルの形式、長辺の画素数、縦横の両方を納めるか、補正前のデータも納めるか
  • ファイル名の付け方:chapel-entrance-morning.jpg のように中身が分かる名前にする。Googleも、IMG00023.JPG のような名前より、内容の分かる短いファイル名を勧めている
  • 当日の段取り:立ち会う担当、撮影できる時間、挙式や宴会と重なる場合の動線、雨のときの代わりのカット

人物が写る写真は、撮る前に誰の了解を取るかを決める

人物が写る写真は、写る人の立場ごとに、了解の取り方と使える期間を撮影の前に決めます。人物の写真は、本人が判別できる映像として個人情報の例に挙がるもの(個人情報保護委員会の通則編)なので、顔の分かる写真は個人情報として扱う前提で準備します。

写る人 了解を取る相手と方法 撮影の前に決めること
式場のスタッフ 本人に、使う媒体と期間を書面で確かめる 退職や異動のあとも載せ続けるか、いつ外すか
撮影用のモデル モデル本人か所属事務所と契約する 使える媒体と期間、広告に使えるか
実際の新郎新婦 お二人に、使う媒体と範囲を書面で確かめる 取り下げの依頼があったときの外し方
ゲスト 顔が分かる写真は原則として使わない 写り込んだときにぼかすか、使わないか

モデルの写真を「実際の挙式」のように見せる説明を付けると、読む人の受け取り方と実際がずれます。モデルを使った写真には、挙式レポートのような説明を付けないようにします。了解の範囲と取り下げを記録して管理する仕組みは、ギャラリー写真と挙式レポートの更新を止めない仕組みの記事にまとめました。

撮り直しは、写真が実際と違ってきたときを合図にし、季節の写真は年に一度見直す

写真の撮り直しは、決まった周期より、「写真と実際が違ってきたか」で判断します。そのうえで、見直す日を年に一度決めておくと、古い写真が残り続けることを防げます。

きっかけ すること 見直す範囲
改装、家具や照明の入れ替え 該当する場所を撮り直し、古い写真はすぐ外す 公式サイト、LP、婚礼ポータル、Googleマップの店舗情報
料理の内容や盛り付けの変更 変わった皿を撮り直す 料理の写真を使っているフェアLPとプランのページ
制服や備品の変更、スタッフの退職 人物の写真を入れ替える スタッフ紹介、LPの人物の写真
季節の変わり目 季節のLPと最初の画面の写真が今の季節に合っているかを見る 季節の訴求をしているLP
年に一度の見直し カット表を見返し、足りない場面と古い写真を洗い出して撮影の計画を立てる すべての写真

古い写真を外すときは、載せている場所をすべて洗い出します。公式サイトやLPだけでなく、婚礼ポータル、SNSのハイライト、Googleマップの店舗情報にも同じ写真が使われていることがあります。

LPに載せる前に、写真ごとに確かめること

選んだ写真をLPに載せる前に、1枚ずつ次の点を確かめます。

  • そのLPやプランで実際に見られる場面・出す料理の写真か
  • 人物が写っているなら、了解の範囲と期限の中か
  • カメラマンとの取り決めで、その媒体と加工が認められているか
  • 写真の内容を説明する代替テキスト(alt)を書いたか。Googleは、画像を見られない人のための説明として代替テキストを位置づけている
  • 写真を、関係する文章の近くに置いたか
  • スマホの縦長の画面で、大事な部分が切れていないか
  • ファイルの重さを落としたか。写真の形式とサイズの決め方は、写真の画質を保ちながら表示を軽くする方法に書いた

撮影の企画は、LPで何を訴えるかと同じ席で決めるのが近道です。写真選びの相談相手を探している式場へ。株式会社bundlyzeでは実際に式場のLP運用を担いつつ、社外のWeb責任者として集客の計画・実行・効果の検証を一続きで引き受けています。どこまで任せられるかはWEB戦略代行の案内に書いています。

出典

どの資料も、該当する箇所まで読んで照らし合わせました(2026年10月3日、どれも公的機関かGoogleの公開資料)。

よくある質問

LPの最初の画面には、どんな写真を置けばいいですか?

そのLPの来館理由がひと目で分かる場面を置きます。少人数向けのフェアなら少人数の卓の配置が分かる写真、チャペルの見学会ならチャペルの全体が入った写真、というように、見出しで約束した内容と写真の場面を合わせます。スマホでは縦長に切り取られるので、横長の写真しかないなら、縦でも撮っておくようカット表に書きます。

料理の写真は、上のランクのコースの写真を使ってもいいですか?

そのLPやプランで実際に出す料理と違う写真は避けます。消費者庁は、ホテルやレストランなどのメニュー・料理の表示も景品表示法の対象で、文字だけでなく写真も含めた表示全体から受ける印象で判断すると示しています。上のランクの料理を載せるなら、どのコースの料理かを写真のそばに書きます。

撮影を依頼したカメラマンの写真は、料金を払えば自由に使えますか?

料金を払っただけでは自由には使えません。文化庁が配る著作権の解説テキストでは、創作を他社に頼んだときも、料金の支払いと関係なく、実際に創作した受注者の側が著作者になるとされています。サイト・LP・SNS・広告・印刷物のどこで、いつまで使うか、切り抜きや色味の補正をどこまで認めるかを、依頼の段階で取り決めておきます。

写真はどのくらいの頻度で撮り直せばいいですか?

決まった頻度より、写真が実際と違ってきたときを撮り直しの合図にします。改装、料理の内容の変更、制服や備品の入れ替え、写っているスタッフの退職などです。そのうえで、季節の写真は年に一度まとめて見直す日を決めておくと、古い写真が残り続けることを防げます。