リフォーム・工務店

リフォームの工程表エクセルで作るテンプレートと関数

小さなリフォーム会社が、工事1件の工程表と全工事の月の一覧をExcelとスプレッドシートで作る手順です。作業日から終わる日を出す関数、休工日、業者の重なり、遅れの表示、施主に渡す版、変更の記録までまとめます。

この記事の結論:リフォームの工程表は、工事1件ごとのファイルに「設定」「工程」「施主用」「変更記録」「月の一覧へ」の5枚を作り、全部の工事を見る「月の工程」のファイルを別に1つ持つ形で作ります。手で入れるのは、工程ごとの「前の工程」と「日数」と、材料が届く日のような「指定の開始日」だけにします。開始日と終了日は WORKDAY.INTL 関数で、休みの曜日と休む日の一覧を飛ばして出します。日付の列に条件付き書式を付けると、遅れ、業者の重なり、休みの日が色で分かります。施主には施主用のシートだけをPDFにして渡し、予定を変えたら変更記録に前と後の完了の予定を残します。式はこの記事にすべて載せました。計算のライブラリで動かして確かめたもので、ExcelとGoogleスプレッドシートの実物では未実行です。

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この記事は、社員が1〜20人ほどのリフォーム会社や工務店の社長と現場担当の方に向けて、工事1件の工程表と、全部の工事を並べる月の一覧の作り方を書きます。工期の約束や契約書への書き方は扱いません。そこは専門家に確かめてください。工事ごとの粗利は工事台帳の記事に、現場の写真は工事写真台帳の記事に、見積書は見積書の記事に、お客様ごとの流れは顧客台帳の記事に書いたので、ここでは繰り返さず、受け渡しの所だけ書きます。

リフォームの工程表は、工事1件のファイルと月の一覧の2つで作る

工程表を1枚の表だけで作ろうとすると、社内で見たいことと施主に見せたいことが混ざります。業者の名前や社内のメモが、施主に渡す紙に出てしまいます。見る人と見る時期で、シートを分けて持ちます。

ファイル シート 1行の単位 誰が見るか 何が分かるか
工事1件 設定 項目1つ 現場担当 着工日、休みの曜日、休む日の一覧、完了の予定
工事1件 工程 工程1つ 現場担当、社長 工程ごとの開始日と終了日、遅れ、重なり、横に伸びる線
工事1件 施主用 工程1つ 施主 始まる日と終わる日、施主へのお知らせ
工事1件 変更記録 変更1回 現場担当、社長 いつ、何の理由で、完了の予定が何日動いたか
工事1件 月の一覧へ 工程1つ 事務 月の工程のファイルへ貼るための行
月の工程 設定、一覧 工程1つ 社長、事務 全部の工事の線と、同じ業者が同じ日に2か所に入っていないか

工事のファイルは1件に1つです。空のファイルをひな形として取っておき、工事のたびにコピーします。ファイルの名前は R26-018_工程表.xlsx のように、見積書や工事台帳と同じ工事番号から始めます。

月の工程のファイルは、工事のファイルと式でつなぎません。工事の「月の一覧へ」のシートの行をコピーして、値で貼ります。ファイルの場所を変えると式が切れるうえ、社内メモのある工事のファイルを、月の一覧を見る人に近づけないためです。

工程のシートの項目は17列と日付の列

工程のシートは、1行に1つの工程を書きます。左から、工程の中身、日付を決める入力、式、施主への連絡の順に並べます。「式」の列は手で入力しません。色を変えておくと、誤って上書きするのを防げます。

列 項目 入れ方
A 番号 1、2、3 と通しで入れる。一度付けた番号は変えない
B 工事 見積書の場所と同じ言葉(キッチン、浴室、共通)
C 工程 解体と運び出し のように、何をするか
D 業者・職人 同じ日に1か所しか行けない単位で書く(下の注意)
E 前の工程 この工程の前に終わっている必要がある工程の番号。上の行の番号を1つだけ
F あける日 前の工程の後に空ける作業日の数。乾かす日や確認の日。空なら0
G 指定の開始日 これより前には始めない日。材料が届く日、施主の都合の日
H 日数 作業日の数。1以上の整数
I 開始日 式
J 終了日 式
K 状態 リストから選ぶ(予定、作業中、完了、中止)
L 施主への連絡 施主に伝えること。大きな音が出ます、水が使えない時間があります
M 連絡した日 Lを伝えた日
N 社内メモ 社内だけで見ること。施主用には出ない
O 重なり 式。同じ業者が同じ日に入っている、ほかの工程の数
P 判定 式
Q 施主用の行 式。施主用と月の一覧へのシートが行を探すための番号
R〜 日付 式。1列が1日で、63日分(9週)

1行目のA1に「今日」、B1に今日の日付を出します。2行目が見出しで、工程は3行目から書きます。

D列の業者・職人は、同じ日に1か所しか行けない単位で書きます。設備の会社に職人さんが2組いるなら、会社の名前ではなく 設備業者・1組 のように分けます。会社の名前のままだと、2組が別の現場に行ける日でも重なりと出ます。逆に、1人の大工さんを 大工 と 大工さん のように書き分けると、重なりに気づけません。書き方は会社で決めて、月の工程のファイルとそろえます。

E列の前の工程は、上の行の番号だけを入れます。式が上の行だけを探すからです。理由は「動かして確かめた結果」に書きます。工程を後から足すときは、つながる工程の間に行を挿入します。

Excelで工程表を作る手順は、7つ

エクセル(Excel)で工程表を作るときは、最初に5枚のシートを名前だけ作ります。式が別のシートの名前を指すので、先にそろえておきます。ここの式は表計算のライブラリで試したもので、ExcelとGoogleスプレッドシートの実物では未実行です。試した範囲は「動かして確かめた結果」の節に書きます。式ではシート名を '設定'! のように引用符で囲んでいます。

手順1. シートを5枚、名前だけ先に作る

「設定」「工程」「施主用」「変更記録」「月の一覧へ」の5枚を作ります。名前は1文字でも違うと式がエラーになるので、この記事のとおりにします。

手順2. 設定のシートに、工事と休みを入れる

A列に項目の名前、B列に値を入れます。D列とE列は休む日の一覧です。

セル 項目 入れ方
A1、B1 工事番号 R26-018
A2、B2 工事名 キッチンと内装の入れ替え
A3、B3 着工日 日付
A4、B4 休みの曜日 番号(下の表)。この例は 11(日曜だけ休み)
A5、B5 今日 =TODAY()
A6、B6 完了の予定 式
A7、B7 作業日の数 式
D1、E1 休む日、理由 見出し
D2〜D40 休む日 日付だけを入れる
E2〜E40 理由 勤労感謝の日、年末年始の休み、雨

B6とB7に次の式を入れます。

B6(完了の予定)
=IF(COUNT('工程'!$J:$J)=0,"",MAXIFS('工程'!$J:$J,'工程'!$K:$K,"<>中止"))

B7(作業日の数)
=IF(B6="","",NETWORKDAYS.INTL(B3,B6,B4,$D$2:$D$40))

B6は、中止を除いた工程の終了日のうち、いちばん遅い日です。MAXIFS は、Microsoftのヘルプでは Excel 2019 以降と Microsoft 365 で使える関数です。B7は、着工日から完了の予定までの作業日の数で、施主に「作業は16日です」のように伝えるときに使います。

B4の休みの曜日は、WORKDAY.INTL 関数の週末の番号で入れます。ヘルプにある番号のうち、よく使うのは次のとおりです。

B4 休みの曜日
11 日曜だけ
1 土曜と日曜
17 土曜だけ
14 水曜だけ
0010001(7桁の文字) 水曜と日曜。月曜から日曜の順に、休みを1、作業する日を0にする

7桁で入れるときは、必ず文字として入れます。セルが数として読むと、0000001 は 1 になり、土曜と日曜を休みとして計算します。試したところ、エラーは出ずに、完了の予定が12月5日から12月8日にずれました。番号で表せる休み方なら、番号で入れます。

休む日の一覧は、祝日、会社の休み、休工日を1つの列にまとめて入れます。休工日は、施主の都合やマンションの設備点検で作業できない日、雨で現場が止まった日です。この記事の例では、次の日付を入れました。どれも例なので、祝日は内閣府の「国民の祝日について」で、会社の休みは自社の暦で確かめて入れてください。

D列 E列
2026/11/3 文化の日
2026/11/21 休工日(例:マンションの設備点検)
2026/11/23 勤労感謝の日
2026/12/29〜2027/1/3 年末年始の休み(1日を1行ずつ、6行。1月1日は元日)
2027/1/11 成人の日
2027/2/11 建国記念の日
2027/2/23 天皇誕生日

D列には日付だけを入れます。計算のライブラリで試すと、雨 のような文字が1つでも入っただけで、工程のすべての日付が空になりました(実物では未確認)。理由はE列に書きます。範囲は $D$2:$D$40 と39行分取っているので、年が変わる前に古い行を消して、次の年の祝日を足します。

手順3. 工程のシートに、見出しと式を入れる

A1に 今日、B1に ='設定'!$B$5 を入れます。2行目にA列からQ列の見出しを入れ、I3、J3、O3、P3、Q3に次の式を入れて、工程が入る見込みより多めに下へコピーします。この記事では62行目まで、60行分にしました。

I3(開始日)
=IFERROR(IF(OR(C3="",H3=""),"",WORKDAY.INTL(MAX('設定'!$B$3-1,IF(G3="",0,G3-1),IF(E3="",0,IF(ISNUMBER(INDEX($J$2:J2,MATCH(E3,$A$2:A2,0))),WORKDAY.INTL(INDEX($J$2:J2,MATCH(E3,$A$2:A2,0)),IF(F3="",0,F3),'設定'!$B$4,'設定'!$D$2:$D$40),NA()))),1,'設定'!$B$4,'設定'!$D$2:$D$40)),"")

J3(終了日)
=IFERROR(IF(I3="","",WORKDAY.INTL(I3,H3-1,'設定'!$B$4,'設定'!$D$2:$D$40)),"")

O3(重なり)
=IF(OR(C3="",D3="",K3="中止",NOT(ISNUMBER(I3)),NOT(ISNUMBER(J3))),"",IF(J3<I3,"",COUNTIFS($D:$D,D3,$I:$I,"<="&J3,$J:$J,">="&I3,$K:$K,"<>中止")-1))

Q3(施主用の行)
=IF(OR(C3="",K3="中止"),"",ROW())

I3の開始日は、次の3つのうち、いちばん遅い日の次の作業日です。

比べる日 意味
着工日の前日 着工日より前には始めない
指定の開始日の前日 材料が届く日より前には始めない
前の工程の終了日から、あける日だけ進めた日 前の工程が終わり、決めた日数を空けるまで始めない

最後に WORKDAY.INTL で1作業日進めるので、着工日や指定の開始日が日曜や祝日でも、次の作業日にずれます。前の工程は、MATCH で上の行から番号を探し、INDEX でその行の終了日を引きます。範囲を $A$2:A2 のように「2行目から1つ上の行まで」にしているのは、下へコピーしたときに、その行より上だけを探すためです。前の工程の終了日が日付でないときは、NA 関数でエラーにして、開始日を空にします。

J3の終了日は、開始日から「日数−1」作業日進めた日です。日数が1なら、開始日と同じ日になります。

O3の重なりは、同じ業者の、中止でない工程のうち、日付が1日でも重なるものを数えます。自分の行も数に入るので、1を引いています。終わる日と始まる日が別の日なら、重なりに数えません。日数を0にした行のように終了日が開始日より前になると、自分の行が数に入らず −1 と出るので、空にしています。その行は、判定で「日数を確認」と出ます。

P3の判定には、次の式を入れます。長いので、コピーして貼り付けてください。

P3(判定)
=IF(C3="","",IF(A3="","番号を入れる",IF(COUNTIF($A:$A,A3)>1,"番号が重複",IF(K3="中止","",IF(NOT(ISNUMBER(H3)),"日数を確認",IF(OR(H3<1,H3<>INT(H3)),"日数を確認",IF(AND(F3<>"",NOT(ISNUMBER(F3))),"あける日を確認",IF(OR(F3<0,F3<>INT(F3)),"あける日を確認",IF(AND(G3<>"",NOT(ISNUMBER(G3))),"指定の日を確認",IF(OR(IF(E3="","-",IFERROR(INDEX($K$2:K2,MATCH(E3,$A$2:A2,0)),"なし"))="なし",IF(E3="","-",IFERROR(INDEX($K$2:K2,MATCH(E3,$A$2:A2,0)),"なし"))="中止"),"前の工程を確認",IF(AND(K3<>"予定",K3<>"作業中",K3<>"完了"),"状態を確認",IF(D3="","業者を入れる",IF(NOT(ISNUMBER(J3)),"日付を確認",IF(AND(K3<>"完了",J3<$B$1),"遅れ",IF(AND(K3="予定",I3<$B$1),"始まっていない",IF(AND(K3<>"予定",IF(E3="","-",IFERROR(INDEX($K$2:K2,MATCH(E3,$A$2:A2,0)),"なし"))<>"-",IF(E3="","-",IFERROR(INDEX($K$2:K2,MATCH(E3,$A$2:A2,0)),"なし"))<>"完了"),"前が未完了",IF(AND(ISNUMBER(O3),O3>0),"重なり",IF(AND(L3<>"",M3="",K3="予定",I3<=WORKDAY.INTL($B$1,2,'設定'!$B$4,'設定'!$D$2:$D$40)),"施主へ連絡",IF(AND(K3="予定",I3=$B$1),"今日から","")))))))))))))))))))

式の中に4回出てくる IF(E3="","-",IFERROR(INDEX($K$2:K2,MATCH(E3,$A$2:A2,0)),"なし")) は、前の工程の状態です。前の工程がなければ -、番号が見つからなければ なし になります。出る言葉と直し方は、次の節の表にまとめます。

手順4. 日付の列と、休みの行を作る

R列から右の63列が、工程表の横の線になる所です。R2、S2、R1に次の式を入れます。S2は右へ、R1は右へコピーします。最後の列はCB列です。

R2(最初の日)
='設定'!$B$3-WEEKDAY('設定'!$B$3,3)

S2(次の日)
=R2+1

R1(休みの印)
=IF(R$2="","",IF(NETWORKDAYS.INTL(R$2,R$2,'設定'!$B$4,'設定'!$D$2:$D$40)=0,"休",""))

WEEKDAY(…,3) は月曜を0、日曜を6にする数え方です。着工日からその数を引くと、着工日の週の月曜日から表が始まります。2行目の表示形式は日付で d(日だけ)にし、列の幅を狭くします。R1は、その日が休みの曜日か休む日の一覧にあれば 休 を出します。NETWORKDAYS.INTL で1日だけの作業日を数え、0なら休みです。

左の列と見出しの行が見えるように、D3を選んで「表示」タブの「ウィンドウ枠の固定」を使います。D3より上の2行と、左の3列が固定されます。

手順5. 条件付き書式で、線と色を付ける

R3からCB62までを選び、「ホーム」の「条件付き書式」の「ルールの管理」から、数式で書式を決めるルールを5つ作ります。上にあるルールほど優先されるので、この順に並べます。Excelでは新しいルールが一覧の先頭に足されるので、作り終えたら「上へ移動」「下へ移動」で、この表の順に並べ直します。

順 色の例 意味 数式
1 灰 休みの日 =R$1="休"
2 赤 遅れている工程の、開始日から今日まで =AND(ISNUMBER($I3),$P3="遅れ",R$2>=$I3,R$2<=$B$1)
3 橙 同じ業者がほかの工程にも入っている日 =IF($O3="",FALSE,AND(R$2>=$I3,R$2<=$J3,COUNTIFS($D:$D,$D3,$I:$I,"<="&R$2,$J:$J,">="&R$2,$K:$K,"<>中止")>1))
4 薄い緑 完了した工程 =AND(ISNUMBER($J3),$K3="完了",R$2>=$I3,R$2<=$J3)
5 青 予定と作業中の工程 =AND(ISNUMBER($J3),OR($K3="予定",$K3="作業中"),R$2>=$I3,R$2<=$J3)

続けて、R1からCB2を選び、今日の列に色を付けるルールを1つ作ります。

今日の列(R1からCB2)
=R$2=$B$1

ルールの数式は、範囲の左上のセル(R3やR1)から見た形で書きます。R$2 は日付の行、$I3 は同じ行の開始日を指します。ExcelでもGoogleスプレッドシートでも、5つのルールは上から優先されるように並べます。Excelでは、上のルールと書式がぶつかると上のルールが使われます。Googleスプレッドシートでは、最初に当てはまったルールの書式だけが付きます。どちらも、この順なら同じ色になります。

休みの日は1番目のルールなので、工程の途中にある休みの日も灰色になります。線が休みの日で切れて見えれば、その日は作業しない予定だと分かります。遅れの赤は、終了日を過ぎても今日まで伸びるので、何日遅れているかが線の長さで分かります。

条件付き書式の数式はどれも、工程のシートの中だけを見ています。Googleスプレッドシートでは、条件付き書式から別のシートを見るにはINDIRECT関数が要るとヘルプにあるので、別のシートを見ない形にしました。今日の日付を工程のシートのB1に置いたのも、そのためです。

手順6. 施主用のシートを作る

施主用のシートは、工程のシートから、施主に見せる列だけを関数で並べます。中止の行は出しません。業者の名前、社内メモ、重なりと判定は、施主用のシートに出しません。

セル 内容
A1 題
A2、B2 更新日
A3、B3 完了の予定
A5〜E5 見出し(工事の場所、作業、始まる日、終わる日、お知らせとお願い)
A6〜E6 から下 式
A1(題)
='設定'!$B$2&" 工程表"

B2(更新日)
=IF(COUNT('変更記録'!$A:$A)=0,"",MAX('変更記録'!$A:$A))

B3(完了の予定)
='設定'!$B$6

A6(工事の場所)
=IFERROR(INDEX('工程'!$B:$B,SMALL('工程'!$Q:$Q,ROW()-ROW($A$5)))&"","")

B6(作業)
=IFERROR(INDEX('工程'!$C:$C,SMALL('工程'!$Q:$Q,ROW()-ROW($A$5)))&"","")

C6(始まる日)
=IFERROR(INDEX('工程'!$I:$I,SMALL('工程'!$Q:$Q,ROW()-ROW($A$5))),"")

D6(終わる日)
=IFERROR(INDEX('工程'!$J:$J,SMALL('工程'!$Q:$Q,ROW()-ROW($A$5))),"")

E6(お知らせとお願い)
=IFERROR(INDEX('工程'!$L:$L,SMALL('工程'!$Q:$Q,ROW()-ROW($A$5)))&"","")

A6からE6を、工程のシートと同じ60行分下へコピーします。ROW()-ROW($A$5) は、6行目で1、7行目で2になる数です。工程のシートのQ列にある行の番号のうち、小さいほうから1つ目、2つ目と順に取り出し、その行の内容を引きます。文字の列に &"" を付けているのは、空のセルを引いたときに0と出ないようにするためです。C列とD列は日付の表示形式にします。

施主用のシートの工程の名前は、工程のシートのC列がそのまま出ます。施主に渡す前提で、C列は施主が読んで分かる言葉で書きます。社内の呼び方を残したいときは、N列の社内メモに書きます。

「ページ レイアウト」タブの「印刷範囲」で、A1から使う行のE列までを印刷範囲にします。工程が多いときは「向き」を「横」にします。

手順7. 変更記録と、月の一覧へのシートを作る

変更記録のシートは、2行目に見出しを入れ、3行目から1回の変更を1行で書きます。

列 項目 入れ方
A 日付 変更を決めた日
B 番号 変えた工程の番号。休む日を足したときは空
C 工程 工程の名前
D 理由 リストから選ぶ(雨・天気、材料の遅れ、施主の都合、追加工事、業者の都合、その他)
E 変えた所 日数 3→4、指定の開始日 12/1、休む日 11/30
F 前の完了予定 変える前の設定のB6を、値で写す
G 後の完了予定 変えた後の設定のB6を、値で写す
H ずれた作業日 式
I 施主に伝えた日 日付
J 記入者 名前
H3(ずれた作業日)
=IF(OR(F3="",G3=""),"",IF(G3>=F3,NETWORKDAYS.INTL(F3,G3,'設定'!$B$4,'設定'!$D$2:$D$40)-1,1-NETWORKDAYS.INTL(G3,F3,'設定'!$B$4,'設定'!$D$2:$D$40)))

H列は、完了の予定が何作業日動いたかです。延びれば正の数、早まれば負の数になります。NETWORKDAYS.INTL は両端の日も数に入れるので(B7の16日も、着工日と完了の予定の日を含む数です)、1を引いています。開始日が終了日より後だと負の数を返す関数ですが、向きを分けて書いたほうが読みやすいので、この形にしました。

月の一覧へのシートは、1行目に見出し(工事番号、工事名、番号、工事、工程、業者・職人、開始日、終了日、状態)を入れ、2行目に次の式を入れて60行分下へコピーします。

A2 =IF(E2="","",'設定'!$B$1)
B2 =IF(E2="","",'設定'!$B$2)
C2 =IFERROR(INDEX('工程'!$A:$A,SMALL('工程'!$Q:$Q,ROW()-ROW($A$1))),"")
D2 =IFERROR(INDEX('工程'!$B:$B,SMALL('工程'!$Q:$Q,ROW()-ROW($A$1)))&"","")
E2 =IFERROR(INDEX('工程'!$C:$C,SMALL('工程'!$Q:$Q,ROW()-ROW($A$1)))&"","")
F2 =IFERROR(INDEX('工程'!$D:$D,SMALL('工程'!$Q:$Q,ROW()-ROW($A$1)))&"","")
G2 =IFERROR(INDEX('工程'!$I:$I,SMALL('工程'!$Q:$Q,ROW()-ROW($A$1))),"")
H2 =IFERROR(INDEX('工程'!$J:$J,SMALL('工程'!$Q:$Q,ROW()-ROW($A$1))),"")
I2 =IFERROR(INDEX('工程'!$K:$K,SMALL('工程'!$Q:$Q,ROW()-ROW($A$1)))&"","")

最後に、工程のシートのK列に、「データ」の「データの入力規則」で 予定,作業中,完了,中止 のリストを付けます。変更記録のD列にも、理由のリストを付けます。架空の工程を5行ほど入れ、開始日と終了日が手で数えた日と合うことを確かめてから使い始めます。

判定の列に出る言葉と直し方

P列の判定は、上にあるものほど先に出ます。入力の誤りを先に、日付の見張りを後に並べています。

表示 意味 直し方
番号を入れる A列の番号が空 通しの番号を入れる
番号が重複 同じ番号がほかの行にもある 後から入れた行の番号を変える
日数を確認 日数が空、文字、0、小数 1以上の整数にする
あける日を確認 あける日が文字、負の数、小数 0以上の整数にするか、空にする
指定の日を確認 指定の開始日が日付でない(12/1頃) 日付で入れる
前の工程を確認 前の工程の番号が上の行にない、または前の工程が中止 上の行の番号に直す。中止した工程の次は、その前の工程につなぎ直す
状態を確認 状態が空か、リストにない言葉 リストから選ぶ
業者を入れる 業者・職人が空 入れる。自社でやる工程は 自社
日付を確認 終了日が出ていない 前の工程の行か、設定の休む日を見る
遅れ 終了日を過ぎたが、完了になっていない 終わっていれば完了にする。終わっていなければ、日数を延ばして変更記録に書く
始まっていない 開始日を過ぎたが、予定のまま 始まっていれば作業中にする。始まっていなければ、指定の開始日を入れて変更記録に書く
前が未完了 作業中か完了なのに、前の工程が完了になっていない 前の工程の状態を直す
重なり 同じ業者がほかの工程にも入っている日がある 業者に確かめ、どちらかの日をずらす
施主へ連絡 施主への連絡があり、2作業日以内に始まるのに、連絡した日が空 施主に伝え、M列に日付を入れる
今日から 今日始まる予定 業者が来るかを朝に確かめる

毎朝、P列にフィルターをかけて空でない行だけを見ると、その日に手を打つ工程が分かります。「遅れ」と「始まっていない」は、状態を直し忘れているだけのことも多いので、まず状態を見ます。

架空の工事で読むと、工程表はこうなる

架空の工事 R26-018 キッチンと内装の入れ替え を、2026年11月16日(月)着工、日曜休み、今日が11月25日(水)として入れた結果です。11月21日(土)は休工日の例、11月23日は勤労感謝の日です。

番号 工事 工程 業者・職人 前の工程 あける日 指定の開始日 日数 開始日 終了日 状態 判定
1 共通 養生と近所へのあいさつ 自社 1 11/16 11/16 完了
2 キッチン 解体と運び出し 解体業者 1 2 11/17 11/18 完了
3 キッチン 給排水とガスの配管 設備業者 2 2 11/19 11/20 完了
4 キッチン 電気の配線 電気業者 2 1 11/19 11/19 作業中 遅れ
5 キッチン 下地と壁・床の補修 大工 3 3 11/24 11/26 作業中
6 キッチン キッチンの据え付け 設備業者 5 11/27 2 11/27 11/28 予定 施主へ連絡
7 内装 クロスの張り替え 内装業者 6 1 2 12/1 12/2 予定
8 内装 床の張り替え 内装業者 7 1 12/3 12/3 予定
9 共通 清掃と社内の確認 自社 8 1 12/4 12/4 予定
10 共通 引き渡しとご説明 自社 9 1 12/5 12/5 予定

設定のB6の完了の予定は12月5日、B7の作業日の数は16日でした。

読み方は次のとおりです。5の下地は、3の配管が11月20日(金)に終わった後、21日の休工日、22日の日曜、23日の祝日を飛ばして24日(火)から始まります。7のクロスは、6が11月28日(土)に終わった後、あける日の1日(30日の月曜)を空けて、12月1日から始まります。6は施主への連絡に「立ち会いをお願いします」と書いてあり、2作業日以内に始まるのに連絡した日が空なので、「施主へ連絡」と出ています。

4の電気の配線は、11月19日に終わる予定のまま作業中なので「遅れ」です。ただし、5の下地は前の工程を3にしているので、4の遅れは5の日付に伝わりません。前の工程に入れられるのは1つだけだからです。前に終わっている必要がある工程が2つあるときは、後に終わるほうを入れ、もう1つは毎朝の判定で見ます。

日付の列の一部は、次のように色が付きます。「済」が完了、「遅」が遅れ、「■」が予定と作業中、「休」が休みの日です。

番号 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 1
3 済 済 休 休 休 休
4 遅 遅 休 休 休 遅 遅 休
5 休 休 休 ■ ■ ■ 休
6 休 休 休 ■ ■ 休
7 休 休 休 休 ■

4の赤は、11月19日から今日の25日まで伸び、休みの日だけ灰色になっています。

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月の一覧で、全部の工事と業者の重なりを見る

全部の工事は、月の工程のファイルで見ます。工事のファイルでは、同じ工事の中の重なりしか見えないからです。同じ設備業者が、別の現場の同じ日に入っていることは、ここで見つけます。

月の工程のファイルの作り方

「設定」と「一覧」の2枚を作ります。

シート セル 内容
設定 A1、B1 月の初日(2026/11/1)
設定 A2、B2 休みの曜日(工事のファイルと同じ番号)
設定 A3、B3 今日(=TODAY())
設定 D2〜D40 休む日(工事のファイルと同じ祝日と会社の休み)
一覧 A1、B1 今日、='設定'!$B$3
一覧 A2〜K2 見出し(工事番号、工事名、番号、工事、工程、業者・職人、開始日、終了日、状態、重なり、判定)
一覧 A3〜I列 工事のファイルの「月の一覧へ」から値で貼る
一覧 J、K列 式
一覧 M列〜AQ列 1か月の日付(31列)

一覧のJ3、K3に次の式を入れ、200行分下へコピーします。M1、M2、N2も入れて、M1とN2を右へコピーします。

J3(重なり)
=IF(OR(F3="",NOT(ISNUMBER(G3)),NOT(ISNUMBER(H3))),"",IF(H3<G3,"",COUNTIFS($F:$F,F3,$G:$G,"<="&H3,$H:$H,">="&G3)-1))

K3(判定)
=IF(A3="","",IF(NOT(ISNUMBER(H3)),"日付を確認",IF(AND(I3<>"完了",H3<$B$1),"遅れ",IF(AND(ISNUMBER(J3),J3>0),"重なり",""))))

M2(月の初日)
='設定'!$B$1

N2(次の日。月の最後の日の後は空)
=IF(M2="","",IF(M2+1>EOMONTH('設定'!$B$1,0),"",M2+1))

M1(休みの印)
=IF(M$2="","",IF(NETWORKDAYS.INTL(M$2,M$2,'設定'!$B$2,'設定'!$D$2:$D$40)=0,"休",""))

EOMONTH 関数で月の最後の日を出し、30日までの月は31列目を空にしています。条件付き書式は、M3からAQ202に次の5つを、この順に作ります。M1からAQ2には、工事のファイルと同じ形で今日の列のルール =M$2=$B$1 を作ります。

順 意味 数式
1 休みの日 =M$1="休"
2 遅れ =AND($K3="遅れ",M$2<>"",M$2>=$G3,M$2<=$B$1)
3 同じ業者が同じ日に2か所 =IF(OR($J3="",M$2=""),FALSE,AND(M$2>=$G3,M$2<=$H3,COUNTIFS($F:$F,$F3,$G:$G,"<="&M$2,$H:$H,">="&M$2)>1))
4 完了 =AND(ISNUMBER($G3),ISNUMBER($H3),$I3="完了",M$2<>"",M$2>=$G3,M$2<=$H3)
5 予定と作業中 =AND(ISNUMBER($G3),ISNUMBER($H3),M$2<>"",M$2>=$G3,M$2<=$H3)

M$2<>"" を入れているのは、月の最後の日の後の空の列に色が付かないようにするためです。日付の入っていない列では、この条件でルールが当てはまらなくなります。

月の一覧は、月の工程のファイルに工事のファイルを開いて貼るだけで、式ではつなぎません。貼り直すときは、一覧で工事番号にフィルターをかけてその工事の行を消し、新しい行を下に貼ります。貼るのは週に1回と、工程を変えたときです。工事番号と開始日で並べ替えると見やすくなります。月の工程のファイルは値だけなので、並べ替えても式は崩れません。

架空の3件で読むと

R26-018 に、R26-019 外壁の塗装 と R26-020 トイレの入れ替え を加えた3件を貼った結果です。設備業者が入っている行だけを抜き出します。

工事番号 工程 業者・職人 開始日 終了日 状態 重なり 判定
R26-018 給排水とガスの配管 設備業者 11/19 11/20 完了 0
R26-018 キッチンの据え付け 設備業者 11/27 11/28 予定 1 重なり
R26-020 今の便器の取り外し 設備業者 11/27 11/27 予定 1 重なり
R26-020 便器の取り付け 設備業者 11/30 11/30 予定 0

11月27日に、同じ設備業者が2つの現場に入っています。日付の列では、両方の行の27日が橙になり、R26-018 の28日は青のままです。重なっているのが1日だけだと分かるので、業者に「27日は両方行けるか」を確かめるか、どちらかを1日ずらします。R26-018 の電気の配線は、ここでも「遅れ」と出ました。

天気や材料で予定が変わったときの直し方

予定が変わったときは、日付を手で書き換えません。原因に合わせて、入力の1か所だけを変えます。後ろの工程は式で動きます。

起きたこと 変える所 動く範囲
雨や施主の都合で、現場の全部が止まる日 設定の休む日に、日付と理由を足す その日より後の、すべての工程
1つの工程が延びた(作業が残った、職人さんが来られない日があった) その行の日数を増やす その工程と、後ろにつながる工程
材料が届く日が延びた その工程の指定の開始日を、届く日にする その工程と、後ろにつながる工程
工程が早く終わった 日数を、実際にかかった作業日の数に減らす 後ろにつながる工程が早まる
追加工事で工程が増えた つながる工程の間に行を挿入し、前の工程をつなぎ直す 挿入した行の後ろ

外壁の塗装のように雨で止まる工事は、雨で作業しなかった日を、その日のうちか翌朝に休む日へ足します。止まりそうな日を先に足すのではなく、止まった日を足します。先に足すと、晴れたときに戻し忘れて、完了の予定が延びたままになります。

過ぎた日を休む日に足すときは、その日に完了した工程がないかを先に見ます。休む日を足すと、その日をまたぐ工程の日付が後ろへずれるからです。終わった工程の日付は、日数を実際にかかった日数に直して合わせます。

変更を記録する手順は、4つ

  1. 変更記録のシートに1行足し、日付、番号、理由を書いて、設定のB6を値でF列に写す
  2. 工程のシートで、上の表の1か所だけを直す
  3. 設定のB6を値でG列に写す。H列に、何作業日動いたかが出る
  4. 施主に関わる変更なら、施主用のシートをPDFにして送り、I列に日付を入れる

H列を月に1回見て、理由ごとに数えると、どこで予定が崩れやすいかが分かります。材料の遅れが多いなら、発注の時期を早める目安になります。

架空の工事で試すと、次のようになりました。どれも、元の完了の予定は12月5日(土)です。

変えた所 後の完了の予定 変更記録のH列
6のキッチンの指定の開始日を12/1にした(入荷が延びた) 12月9日 3
5の下地の日数を3から4にした 12月7日 1
休む日に11/30(施主の都合)を足した 12月7日 1
入荷が元に戻り、12月9日から12月5日に戻した 12月5日 -3

5の日数を増やしたときと、11月30日を休む日にしたときは、どちらも12月7日(月)になりました。12月6日が日曜なので、1作業日の延びで完了が2日後になります。施主には日付で伝えるので、変更記録には作業日の数と日付の両方を残します。

施主に渡す工程表は、施主用のシートだけをPDFにする

施主に渡すのは、施主用のシートだけをPDFにしたものです。工事の場所、作業、始まる日と終わる日、施主へのお知らせが並び、業者の名前、社内メモ、判定は出ません。

手順1. 施主用のシートの中身を見る

工程のシートのC列が施主に読める言葉か、L列のお知らせが足りているかを見ます。音が出る日、水やトイレや電気が使えない時間、立ち会いをお願いする日、家具を動かしていただく日は、L列に書いておくと施主用のシートに出ます。

手順2. PDFにする

Excelでは、施主用のシートを開いて「ファイル」の「印刷」を選び、プレビューで1枚に収まっているかを見ます。そのうえで「ファイル」の「名前を付けて保存」で、ファイルの種類をPDFにします。ヘルプでは、このときの「オプション」で、PDFにするページなどを設定できるとされています。保存したPDFを開いて、ほかのシートが入っていないかを確かめます。

Googleスプレッドシートでは、施主用のシートを開いて「ファイル」の「印刷」で「現在のシート」を選び、向きと用紙の大きさを決めて「次へ」に進みます。FirefoxやSafariではPDFがダウンロードされるとヘルプにあります。Chromeでは印刷の画面が開きます。ヘルプに書かれているのはそこで「印刷」を押す手順までなので、PDFで残すときは「ファイル」の「ダウンロード」からPDFを選ぶか、印刷の画面の送り先をPDFにします。どちらの場合も、できたPDFを開いて、施主用のシートだけになっているかを確かめます。

手順3. ファイルそのものは渡さない

工程表のファイルを施主に送ったり、共有したりはしません。Googleのヘルプには、スプレッドシートの閲覧者は非表示のシートの中身を見られること、シートの保護はセキュリティ対策ではないことが書かれています。Excelのヘルプにも、非表示のシートを再表示する手順が載っています。シートを隠したファイルは、隠していないファイルと同じと考えます。

施主がいつでも見られる形にしたいときは、施主用のシートの範囲をコピーし、別の新しいファイルに値で貼ってから、そのファイルだけを共有します。値で貼ったファイルには、工程のシートの中身は入りません。貼り直しを忘れると古い予定のままになるので、PDFに日付を入れて送るほうが、行き違いは起きにくくなります。

手順4. 送る時期を決める

着工の前に1回、予定が変わったときに1回、送ります。施主用のシートのB2には、変更記録のいちばん新しい日付が出るので、どの版かが施主にも分かります。PDFの名前は R26-018_工程表_2026-11-25.pdf のように日付を入れます。

スプレッドシートで作るときに変える所

Googleスプレッドシートでも、シートの分け方と式は同じです。違いが出るのは、条件付き書式の優先の仕方、PDFの作り方、共有の扱いです。

変える所 Excel Googleスプレッドシート
条件付き書式の作り方 「ホーム」の「条件付き書式」で、数式で書式を決めるルール 「表示形式」の「条件付き書式」で、「カスタム数式」
ルールの優先 上が優先。書式がぶつからなければ両方付く 最初に当てはまったルールの書式だけが付く
別のシートを見るルール 同じブックの別のシートなら見られる INDIRECT関数が要る。この記事は同じシートの中だけで書いている
MAXIFS Excel 2019 以降と Microsoft 365 使える
固定 「表示」の「ウィンドウ枠の固定」 「表示」の「固定」
リスト データの入力規則 「挿入」の「プルダウン」、またはデータの入力規則
PDFにする 印刷のプレビューで見てから、名前を付けて保存でPDF 印刷で現在のシートを選ぶ。「ファイル」の「ダウンロード」でもPDFにできる
共有 ファイルを1か所に置き、施主には渡さない 閲覧者は非表示のシートを見られる。施主には共有しない

日付の列を細かく見たいときは、Googleスプレッドシートでも列のグループ化が使えます。「表示」の「グループ化」で、E列からH列やL列からQ列をまとめておくと、日付の列を広く見られます。

動かして確かめた結果

この記事の式は、2026年11月8日に、Node.js 24.22.1 の上で HyperFormula 3.5.0 を使って計算しました。HyperFormula は表計算の関数を計算するライブラリで、ExcelやGoogleスプレッドシートそのものではありません。Python 3.9.6 の openpyxl 3.1.5 で、工事のファイルと月の工程のファイルを .xlsx で作りました。工事のファイルに入れた1,273個の式を読み戻し、計算に使った式と同じであることを確かめています。

条件付き書式は、ライブラリでは書式として動かせません。そこで、5つのルールの数式を日付の列のマスと同じ数だけ普通のセルに入れて計算し、上から順に最初に当てはまったルールを、そのマスの色として比べました。

式を使わない計算との比べ合わせ

式の結果を、式を使わずにPythonで別に書いた計算と比べました。休みの曜日の飛ばし方、前の工程からの開始日、重なりの数え方、判定の順番、色の付き方を、関数を使わずに1日ずつ数える形で書いたものです。

データ 中身 比べたセル 不一致
本文の例と、予定を変えた4通り 上の表のとおり 44,149 0
判定の言葉を1つずつ出す例 29行。番号の空と重複、日数の0と小数と文字、あける日の文字と負の数、指定の日の文字、上にない番号、下の行の番号、自分の番号、中止の行、前が中止、状態の空と違う言葉、業者の空、遅れ、始まっていない、前が未完了、重なり、施主へ連絡、連絡済み、今日から、祝日の指定、端が接する工程。着工日は日曜 8,829 0
休みの曜日の入れ方 11、7桁の文字 0000001 と 0000011、数の 1 35,316 0
乱数の架空の工事 150件。工程1〜40行、休みの曜日6通り、休む日0〜12日、入力の誤りを約8%混ぜた。うち50件は色も比べた 568,350 0
月の工程 本文の3件と、雨の日を足した3件、乱数の架空データ20組(最大150行) 146,564 0

判定の言葉は、用意した場面のとおりに出ました。15種類のうち14種類はこの例で出て、残りの「日付を確認」は、後の表にある行の挿入と、休む日に文字を入れた例で出ました。着工日を日曜にした例では、最初の工程が月曜から始まりました。指定の開始日を祝日にした例では、次の作業日から始まりました。端が接する工程(12月9日に終わる工程と、12月10日に始まる工程)は、重なりに数えませんでした。

工程のシートのO列と、月の一覧のJ列にある「終了日が開始日より前なら空にする」条件は、公開前の照合で足したものです。日数を0にした行で重なりが −1 と出たためです。足した後の式は、ほかの式と一緒に、HyperFormula とは別に書いた評価器で計算し、式を使わない計算と比べて不一致は0でした(これも ExcelとGoogleスプレッドシートの実物ではありません)。

工程の間に行を挿入した例も試しました。5と6の間に「追加:床下の補修」を挿入し、6の前の工程をその番号に直して、挿入した行と次の行に式をコピーした形です。ライブラリの行の挿入の機能で作り、式を使わない計算と比べて不一致は0でした。完了の予定は12月7日になりました。

ずれやすい所

動かす中で分かった、ずれやすい所は次のとおりです。

起きること 結果 この記事の式での手当て
休みの曜日の7桁が、数として入った(0000001 が 1) 土曜と日曜を休みとして計算し、完了の予定が12月5日から12月8日になった。エラーは出ない 番号で入れる。7桁は文字として入れる
工程の間に行を挿入し、式を直さなかった 挿入した行のすぐ下の行の式が、挿入した行を探す範囲に入らず「前の工程を確認」。その先の行は「日付を確認」 挿入したら、上の行のI、J、O、P、Q列を、挿入した行と次の行まで下へコピーする
前の工程を列全体(INDEX($J:$J,MATCH(E3,$A:$A,0)))で探す書き方 自分の行の終了日も範囲に入り、ライブラリでは循環のエラーで全部の開始日がエラーになった 上の行だけを探す範囲にした
施主用のシートで、行の数え方に ROWS($A$6:A6) を使った 自分のセルが範囲に入り、ライブラリでは循環のエラーで何も出なかった ROW()-ROW($A$5) にした
前の工程の終了日が空の文字だった ライブラリでは空の文字を0として計算し、着工日から始まる日付が出た 前の工程の終了日が日付かを ISNUMBER で確かめてから計算する
日数を文字(2日)にした行の色 終了日が空の文字になり、終了日と比べる書き方では、線が右の端まで引かれた 色のルールで、終了日が日付かを先に確かめる
業者が空の行で、重なりの色を数えた ライブラリでは COUNTIFS が条件の誤りのエラーを出した IF で、重なりが空の行を先に除く
休む日の欄に 雨 と文字を入れた 工程の日付がすべて空になり、判定は「日付を確認」、休みの印はエラー 休む日の欄は日付だけ。理由はE列
休む日の欄に、日付の形をした文字 2026/11/30 を入れた ライブラリは日付として読み、休みに数えた(Excelの実物は未確認) 入れた日付が右に寄っているか、表示形式を変えて数になるかを確かめる

確かめていないこと

ExcelとGoogleスプレッドシートの実物では、どの式も動かしていません。特に次の点は、実物で違うことがあります。

  • 列全体や、自分のセルを含む範囲を使った書き方が、実物で循環参照になるか。この記事の式は、どちらも使わない形にしています
  • 空の文字を WORKDAY.INTL に渡したときの動き。この記事の式は、日付かを確かめてから渡しています
  • 休む日の欄に、雨 のような文字や、日付の形をした文字が入ったときの扱い
  • ライブラリは FALSE をそのまま読めないので、検証では色のルールの FALSE を FALSE() に置き換えて動かしました
  • 条件付き書式は、普通のセルの計算で比べたもので、実物の色の付き方は見ていません
  • 行の挿入はライブラリの機能で作り、式を下へコピーする所はプログラムで再現しました。Excelの行の挿入や、手でのコピーは試していません

リストの入力規則、ウィンドウ枠の固定、印刷範囲、PDFの保存、月の一覧へ値で貼る作業、共有の設定も試しておらず、手順はヘルプによるものです。工程と日付はすべて架空です。祝日は2026年と2027年の例で、内閣府の一覧と見比べましたが、使うときは自社で確かめてください。使う前に、架空の工程を5行入れて、手で数えた日と合うことを確かめてください。

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工事台帳・写真台帳・見積書・顧客台帳とのつなぎ方

つなぐ鍵は工事番号です。工程表は「いつ、誰が、何をするか」を持ち、金額は見積書と工事台帳に、写真は写真台帳に置きます。同じ日付を2か所に持つ所では、どちらが元かを決めておきます。この記事では、着工日は顧客台帳が元、完了の予定は工程表が元です。

渡すもの 元 渡す先 いつ
工事の場所の言葉(キッチン、浴室、共通) 見積書の設定の場所 工程のB列 工程表を作るとき
追加工事の版 見積書の版の一覧 工程に行を挿入し、変更記録に書く 版を確認したとき
着工日 顧客台帳の案件のM列 工程表の設定のB3 着工日が決まったとき、変わったとき
完了の予定 工程表の設定のB6 顧客台帳の案件のN列、工事台帳の工事一覧のG列 変更記録に1行足したとき
業者と工程の日付 工程のD、I、J列 工事台帳の原価明細の行(発注した日に予定額を入れる) 業者に日付を伝えたとき
中間金の区切りになる工程の終了日 工程のJ列 工事台帳の工事一覧のW列(中間金の予定日) 工程表を作るとき、変えたとき
閉じる工程の開始日 工程のI列(クロス、床、断熱など) 写真台帳の撮る場面のF列(その前日) 工程表を作るとき、変えたとき
工事番号、工事名、着工日、完了の予定 工程表の設定 写真台帳の表紙のB1、B2、B4、B5 工事のファイルを作るとき

顧客台帳の記事では、完工日に先の日付を入れると、その日が来たときに状態が進む形にしています。工程が延びたのに顧客台帳の完工日を直し忘れると、工事中なのに完工と出ます。変更記録に1行足したら、顧客台帳の完工日も同じ日に直します。

工事写真台帳の記事の撮る場面のシートは、閉じる場面のF列に「閉じる日の前日」を入れる形です。下地の写真なら、クロスの張り替えの開始日の前日です。工程表の日付が変わったら、写真台帳のF列も直します。

工事台帳の記事と見積書の記事とは、ファイルをまたぐ式ではつなぎません。工程表のファイルは現場の担当が毎日開くので、粗利の数字を近づけないためです。

やってはいけないこと

工程表で、予定を信じられなくなる失敗です。

ポイント1. 開始日や終了日の列に、日付を手で打つ

式が消え、その行から後ろの工程が動かなくなります。決まった日は、指定の開始日の列に入れます。

ポイント2. 予定が変わったのに、変更記録を書かない

施主や業者に、いつ何を伝えたかが分からなくなります。直す前に1行足し、前と後の完了の予定を値で写します。

ポイント3. 工程表のファイルを施主に送る

非表示のシートも、業者の名前も、社内メモも渡ってしまいます。施主には施主用のシートのPDFだけを渡します。

ポイント4. 業者の書き方を、人によって変える

設備業者 と 設備 のように書き方が分かれると、同じ業者の重なりに気づけません。リストを作るか、書き方を紙1枚に決めます。

ポイント5. 工事ごとにファイルを作ったまま、月の一覧に貼らない

工事のファイルの中では、ほかの現場との重なりは見えません。週に1回と、工程を変えたときに貼ると決めます。

Excelでは足りなくなる線

Excelやスプレッドシートから工程管理のツールやシステムへ移す線は、工事の数より、手で写す作業と見落としで決めます。1工事1ファイルの形は、工事が少ないうちは分かりやすい形です。足りなくなるのは、次のことが起きたときです。

起きていること なぜ表では足りないか 次の手
月の一覧に貼る作業が、週に1回では追いつかない 工事のファイルと月の一覧が別で、人が写している 工程を1つの記録に持ち、工事ごとにも月ごとにも見られる形にする
前の工程が2つ以上ある工程が多い 前の工程を1つしか入れられず、もう1つの遅れが伝わらない 前の工程をいくつでもつなげる形にする
職人さんや協力業者に、自分の予定をスマホで見せたい 工程表のファイルには社内メモや他の業者の予定もあり、渡せない 人ごとに見せる範囲を分ける
施主への変更の連絡が、毎週のように出る PDFを作って送る作業と、送った記録が手作業 変更から施主への知らせと記録までを1つの流れにする
2人以上が同時に工程を直して、行のずれや上書きが起きる 1つの表を同時に書き換えている 1件ずつ保存される形にする
工程の日付を、顧客台帳、工事台帳、写真台帳に何度も写している 同じ日付を別々の表で持っている 工事番号を鍵にして、1つの記録からそれぞれへ渡す

1つ当てはまっても、すべてを作り直す必要はありません。まず月の一覧だけを1つの記録にする、次に職人さんへの見せ方を分ける、最後に顧客台帳や工事台帳とつなぐ、のように足りない所から直します。そのためにも、今のうちから工事番号と業者の書き方をそろえておきます。手で作るか開発するかの分かれ目はノーコードと開発の分かれ目の記事に、表の内容を移す手順はExcelから業務システムへのデータ移行の記事に書いています。

工程表を使い始める前のチェックリスト

工程表を使う工事で、着工の前に次の項目を確かめます。

  • 工事番号を決め、見積書、工事台帳、写真台帳と同じ番号にした
  • 空のひな形をコピーして、この工事のファイルを作った
  • 設定のB4に、休みの曜日を番号で入れた
  • 休む日の一覧に、工事の期間の祝日と会社の休みを日付だけで入れた
  • 工程を1行ずつ入れ、前の工程に上の行の番号を入れた
  • 業者・職人を、同じ日に1か所しか行けない単位で、決めた書き方で入れた
  • 材料が届く日を、指定の開始日に入れた
  • 施主への連絡を、音、水や電気が使えない時間、立ち会いの日ごとに書いた
  • 判定の列に、入力の誤りの言葉が出ていない
  • 施主用のシートに、業者の名前と社内メモが出ていない
  • 月の一覧へのシートの行を、月の工程のファイルに値で貼った
  • 施主用のシートのPDFを、着工の前に施主に送った

自社でやる場合と、任せる場合

自社でやる場合は、この記事の表と式でひな形を作ります。続けるのに要るのは、工程を入れて業者に日付を伝える現場担当、予定が変わったら変更記録を書いて施主に送る担当、週に1回、月の一覧に貼って重なりを見る人です。小さな会社では現場担当が兼ねることが多いので、貼る曜日を決めておきます。工程をどの順に組むか、何日あけるか、施主にどう伝えるかは、任せる場合でも会社の側でしか決められません。

任せる場合、株式会社bundlyzeは、Web・システムのことは何でも対応できます。ホームページ制作と業務システム開発を受けています。工程を1つの記録に持つ仕組み、職人さんに自分の予定だけを見せる画面、変更から施主への知らせまでの流れ、顧客台帳や工事台帳とのつなぎ込みは、足りない所から組み立てられます。工程表の仕組みの相談はシステム開発の案内ページから、ホームページの相談はホームページ制作のご案内から受け付けています。

出典(一次情報)

ExcelとGoogleスプレッドシートの関数と機能、祝日についての説明は、次の公式の資料に基づいています。確認日はどれも2026年11月8日です。ヘルプは更新されることがあるので、作業の前に最新のものを確かめてください。

シートの分け方、17列の項目、判定の言葉と順番、色のルールの順番、変更の直し方の表、施主用のシートの列、つなぎ方の表、足りなくなる線の表は、この記事で決めた進め方で、上の資料が示した手順ではありません。動かした結果は架空のデータによるもので、実際の工事の数字ではありません。

よくある質問

リフォームの工程表は、何から作ればよいですか?

設定のシートに着工日、休みの曜日、休む日の一覧を入れるところから始めます。次に、工程のシートに工程を1行ずつ、前の工程と日数を入れて並べます。開始日と終了日は関数で出すので、手で日付を打つのは着工日と、材料が届く日のような決まった日だけです。日付の列に条件付き書式を付けると、横に線の伸びる工程表になります。

工程表の終わる日は、どの関数で出しますか?

WORKDAY.INTL関数で出します。開始日、作業日の数、休みの曜日、休む日の一覧を渡すと、休みを飛ばした終わりの日が出ます。土日を休みにするだけならWORKDAY関数でも出せますが、土曜も作業する会社では休みの曜日を選べるWORKDAY.INTLを使います。この記事の式は計算のライブラリで動かして確かめたもので、ExcelとGoogleスプレッドシートの実物では未実行です。

雨や材料の遅れで予定が変わったら、どう直しますか?

原因で直し方を分けます。現場の全部が止まる日は、設定のシートの休む日に足します。1つの工程だけが延びたら、その行の日数を増やします。材料が届く日が延びたら、その工程の指定の開始日を届く日にします。どれも後ろの工程の日付は式で動きます。直す前と後の完了の予定は、変更記録のシートに1行ずつ残します。

施主に工程表を渡すとき、社内のメモは見せずに済みますか?

施主用のシートだけをPDFにして渡します。施主用のシートには、工事の場所、作業、始まる日と終わる日、施主へのお知らせだけを関数で並べ、業者の名前や社内メモは出しません。ファイルそのものを共有すると、非表示にしたシートも閲覧者が見られることがGoogleのヘルプに書かれているので、ファイルは渡しません。

工程管理のツールやシステムに移すのは、どの時点ですか?

工事の数より、手で写す作業と見落としで決めます。月の一覧に貼る作業が週に一度では追いつかない、前の工程が2つ以上ある工程が多い、職人さんにスマホで予定を見せたい、施主への変更の連絡が毎週のように出る、のどれかが続くなら移す時期です。最初は全部を置き換えず、困っている所から移します。

この記事の書き方と確認の方針