フィットネス・健康

栄養指導・食事カウンセリング・オンライン健康相談の予約とビデオ面談の仕組み。事前の問診、面談URLの渡し方、記録の扱い

栄養指導や食事カウンセリング、オンライン健康相談を予約制のビデオ面談で受けるときの仕組みをまとめます。相談の範囲の決め方、事前の問診、面談URLの渡し方、つながらないときの代わり、面談の記録と録画の扱いまで。

この記事の結論:栄養指導・食事カウンセリング・オンライン健康相談をビデオ面談で受ける仕組みは、「どこまで相談に乗るか」を先に決め、予約、事前の問診、面談URL、記録の4つを別々に設計します。予約は面談の種類と担当者の資格で枠を分け、問診は予約が確定してから送り、面談で使う項目だけを聞きます。面談URLは予約ごとに別の部屋を用意して、ログインした先の予約ページでだけ見せます。接続できなかったときの電話番号と再予約の扱いは予約の時点で決めておき、面談の記録は要点メモを基本にして、録画は別の同意を取った場合だけにします。

読み手は、管理栄養士や栄養士、トレーナー、保健師などが個人や小さなチームで行う食事・健康の相談を、オンラインでも受け付けたい事業者と、裏側を実装する開発の担当者です。医師がビデオ通話で診療するオンライン診療は別の指針の対象なので、この記事では扱いません。食事指導の内容や効果の話、特定の事業者の事例、利用の数字も出てきません。

オンラインの栄養指導・健康相談の予約は、面談の種類と担当者の資格で枠を分ける

オンラインの栄養指導や健康相談の予約は、まず面談の種類を分け、それぞれ誰が担当できるかを決めてから枠を作ります。初めての相談と継続の面談では、必要な時間も、事前に読む情報の量も違うためです。

面談の種類 中身の例 担当できる人 事前の問診
初回のカウンセリング 相談の目的、ふだんの食事と生活の聞き取り、進め方の説明 資格と経験を確かめた担当者 全項目
継続の面談 前回からの変化の確認、次の目標の相談 初回と同じ担当者を基本にする 前回からの変化だけ
短い相談 一つの疑問に答える、外食の選び方など 担当者のだれでも 相談したいことの一文

担当者の紹介に「管理栄養士」と書くかどうかは、予約の画面で担当者を選ばせる場合にとくに気をつけます。栄養士法の第1条は、栄養士は都道府県知事の、管理栄養士は厚生労働大臣の免許を受けて、その名称を用いて栄養の指導に従事することを業とする者と定めています。担当者の登録画面に資格の種類と確認した日を入れる欄を置き、紹介文に出す肩書きはその欄からだけ表示する作りにしておくと、書き間違いを防げます。

継続の面談は、前回と同じ担当者で受けるのを基本にします。予約画面では「前回の担当者で予約」を最初に出し、その人の空きがない日だけ他の担当者を選べるようにします。

相談の範囲は、予約の受付の段階で文面にして示す

オンライン健康相談の仕組みでは、医療の判断にあたる話をしない線を、予約の前に読む案内文と受付の流れで示しておきます。面談が始まってから断るより、予約の段階で分かるほうが相談者にも担当者にも負担が少なくなります。

厚生労働省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」は、医師以外も行える遠隔健康医療相談を、一般的な医学的な情報の提供や一般的な受診勧奨にとどまり、相談者の個別的な状態を踏まえた病気のかかりやすさの提示や診断などの医学的判断を伴わない行為と整理しています。同じ指針は、遠隔健康医療相談そのものは指針の対象としない一方で、診断にあたる行為が業として行われないようにマニュアルを整え、守られているかを見ることが望ましいとも書いています。

この整理を、仕組みの側では次のように置き換えます。

  • 予約の前に案内文を出す。 「この相談では病名の判断や薬の調整は行いません」と、予約ボタンの手前に置く
  • 治療中かどうかを最初に聞く。 通院中の病気で食事の指示を受けている人には、主治医の指示を優先する旨を表示する
  • 担当者向けの手引きを1つ用意する。 受診をすすめる場面の言い方と、その場で答えない質問の例をまとめる
  • 面談の記録に「受診をすすめた」の印を付けられるようにする。 後から責任者がその件数と内容を見直せる

事前の問診は予約の確定後に送り、面談で使う項目だけを聞く

事前の問診は、予約が確定した後に専用のフォームのリンクで送り、面談の前日までに答えてもらいます。予約の画面に問診を入れると、予約するまでの入力が長くなるうえ、健康の情報が予約の記録と同じ場所にたまってしまいます。

聞く項目は、面談で実際に使うものに絞ります。項目ごとに、健康に関わる情報かどうかを決めておくと、同意と保管の扱いが分けやすくなります。

項目 例 健康に関わる情報か
相談したいこと 一文で書く、選択肢から選ぶ 内容によってはい
食事の時間帯と回数 朝・昼・夜・間食のおおよその時刻 いいえ
食べられないもの 好き嫌いとアレルギーを分けて聞く アレルギーははい
治療中の病気と服薬 有無と、食事の指示を受けているか はい
主治医への相談状況 相談している・していない・答えない はい
面談の環境 スマホかパソコンか、カメラを使えるか いいえ

病歴や服薬のような答えは、個人情報保護委員会が通則編で示す要配慮個人情報にあたりえます。取るときは原則として本人に同意をもらう決まりなので、体に関わる設問の前に、使い道の短い説明と同意の欄を置き、予約の規約への同意とは別に記録します。同意しない人には、その項目を出さずに面談で口頭で確かめる流れを用意します。

問診の答えを担当者が読む時間も、面談の枠に含めておきます。初回の面談の前には、問診を読んで聞きたいことをメモする時間を担当者の予定に自動で入れると、面談の直前に慌てずに済みます。

予約と問診の記録を分けて持つ考え方は、整体院やサロン向けに書いた問診票の記事でも詳しく書きました。

面談URLは予約ごとに別の部屋を用意し、ログインした先でだけ見せる

ビデオ面談のURLは、予約1件ごとに別の部屋として発行し、相談者がログインして開く予約の詳細ページにだけ表示します。担当者ごとに同じ部屋を使い回すと、前の相談者が残っていたり、次の相談者が早く入ってきたりして、話の内容が他人に聞こえてしまいます。

URLの渡し方は、次の流れにします。

  1. 予約の確定で部屋を作る。 部屋の名前に相談者の名前や相談の内容を入れない
  2. 予約の詳細ページにURLを置く。 完了メールやLINEには、その予約ページへのリンクだけを送る
  3. 入室は担当者が許可する。 ビデオ会議の待合室の機能を使い、担当者が名前を確かめてから中に入れる
  4. 面談の最初に本人を確かめる。 予約の名前と、問診で答えた生年月日などを口頭で照らし合わせる
  5. 面談が終わったら部屋を閉じる。 終わった予約のURLから入れないようにする

前日と1時間前のお知らせには、予約ページへのリンクと開始の時刻だけを入れます。相談の内容や問診の答えは、通知の本文には書きません。

担当者の側も、面談をする場所に気をつけます。周りに人がいる場所では話の内容が聞こえるため、個室で行う、ヘッドホンを使うといった決まりを、担当者向けの手引きに入れておきます。

つながらないときの代わりの手段は、予約の時点で決めておく

ビデオ面談がつながらない場合に備えて、予約の時点で電話番号を確認し、何分つながらなければ電話に切り替えるかを決めておきます。当日に慌てて決めると、相談者を待たせたまま時間が過ぎてしまいます。

場面 仕組みの動き 担当者がすること
開始時刻に相談者が入ってこない 予約ページに「入室の案内」を表示し直す 決めた時間を過ぎたら登録の電話番号にかける
映像は映らず音声だけつながる そのまま続けられるよう、記録に「音声のみ」の印を付ける 画面を見せる説明は、面談の後に資料で送る
途中で切れて戻れない 同じ予約のURLに入り直せるようにしておく 戻れなければ電話で続けるか、日を改める
相談者の側の都合で始められない 無断の欠席と分けて記録する 再予約の案内を送る

接続できなかったことと、無断で来なかったことは、記録の上で分けます。キャンセルの決まりで料金がかかる場合も、つながらなかった原因がどちらにあったかで扱いを変えられるようにしておきます。初めての相談者には、予約ページに「接続のテスト」のボタンを置き、カメラとマイクが使えるかを前もって試せるようにすると、当日の行き違いが減ります。

面談の記録は要点メモを基本にし、録画は別の同意を取った場合だけにする

面談の記録は、担当者が書く要点メモと、相談者と決めた次回までの目標を基本にします。録画は、必要な理由があり、相談者がはっきり同意した場合だけにします。

記録 中身 相談者に見せるか 残す期間の決め方
要点メモ 聞き取った内容、伝えたこと、受診をすすめたか 見せない 相談が続く間と、終わってから決めた期間
次回までの目標 相談者と一緒に決めた、試すことの一覧 見せる 要点メモと同じ
面談の後に送る資料 面談で見せた説明の資料 見せる 相談者が持ち帰る前提で送る
録画 映像と音声 本人が希望すれば見せる 短く決め、過ぎたら消す

録画をする場合は、次の点を予約の前に決めておきます。

  • 同意は面談の予約とは別に取る。 録画しない選択を選んでも、面談は同じように受けられるようにする
  • 何のために使うかを書く。 「担当者の振り返りのため」など、目的を一つに絞る
  • 見られる人を限る。 担当者と責任者だけにし、社内の研修に使うなら、その目的でも別に同意を取る
  • 文字起こしのサービスに渡すかを決める。 外部のサービスに音声を送る場合は、その旨も同意の説明に入れる

要点メモにも、健康に関わる内容が入ります。開ける人を担当者と責任者だけにし、担当者が替わったときは、責任者がその相談者の分だけ新しい担当者に見られるようにする作りにします。

相談者に渡すものと社内だけに置くものを、画面で分ける

面談の後に相談者が見る画面には、次回までの目標と送った資料だけを出し、担当者のメモは出しません。同じ記録の画面で「相談者に見せる」の切り替えを項目ごとに持たせると、見せるつもりのない書き込みが表示される事故が起きやすいので、最初から別の欄に分けておきます。

相談者の側の画面には、次のものを並べます。

  • 次の面談の日時と、予約ページへのリンク
  • 次回までの目標の一覧
  • これまでに送られた資料
  • 相談をやめたいときの連絡の方法

相談をやめた人の記録は、残す期間と消し方を先に決めておきます。相談者から記録を見せてほしい、消してほしいと言われたときの受け付け方も、責任者が対応する手順として書いておきます。

作る順番

すでに対面で相談を受けていて、オンラインを足す場合は、次の順に進めます。

  1. 相談の範囲の文面を決める。 予約の前に出す案内と、担当者向けの手引きの最初の版を作る
  2. 面談の種類と担当者の資格を整理する。 担当者の登録画面に資格と確認日の欄を作る
  3. 問診の項目と同意の文面を決める。 健康に関わる項目と、そうでない項目に分ける
  4. ビデオ会議のサービスを選ぶ。 予約ごとに部屋を作れるか、待合室があるか、録画を止めておけるかを確かめる
  5. つながらないときの決まりを決める。 電話に切り替えるまでの時間と、再予約の扱いを書く
  6. 継続の面談から始める。 すでに顔を知っている相談者で試し、初回の相談は後から広げる

株式会社bundlyzeでは栄養や健康の相談に限らず、業種をまたいで使える予約の管理システムを、企画から動かしたあとの運用まで受け持っています。お知らせをLINE公式アカウントと連動して届ける仕組みも、自社で開発したものです。面談の枠と問診、ビデオ会議の部屋をひとつの流れでつなぎたいときは、業務の仕組みを要件の整理から作る案内も参考にしてください。

出典(2026-10-03 確認)

次の資料は2026-10-03にひととおり読み、本文と突き合わせました。改訂で中身が変わるので、仕組みを固める前に最新の版をもう一度開いてください。

よくある質問

面談のURLは、予約完了のメールにそのまま書いてもいいですか?

おすすめしません。メールは転送や見返しで人の目に触れやすく、URLだけで入れる部屋だと、本人以外が入れてしまいます。予約ごとに別の部屋を用意し、URLはログインして開く予約の詳細ページに置き、メールにはそのページへのリンクだけを入れる形が扱いやすくなります。

オンラインの健康相談で、相談者の症状について病名を伝えてもいいですか?

医師の診療として行う場合を除き、避ける前提で仕組みを作ります。厚生労働省の指針は、相談者の個別の状態を踏まえて病気の可能性を示したり診断したりしない行為を「遠隔健康医療相談」と整理しています。相談の範囲を案内文と受付の段階で示し、医療機関の受診が必要そうな相談は受診をすすめる流れにしておきます。

面談を録画して、あとで見返せるようにしたいのですが。

録画は必須にせず、するなら相談者の同意を予約の同意とは別に取ります。録画には顔や声、体の悩みの話がそのまま残るため、保存する期間と見られる人を先に決め、期間が過ぎたら消す作りにしておきます。多くの場合は、担当者の要点メモと次回までの目標を残すほうが、扱いやすく見返しにも向いています。