フィットネス・健康

パーソナルジム・整体院の料金ページの作り方。総額表示、回数券と月額の比べ方、入会金や途中解約の書き方、特商法の表示

パーソナルジム・整体院の料金ページを、税込の総額表示、回数券と月額を同じ前提で比べる見せ方、入会金・休会・途中解約の書き方、オンライン申込みの特定商取引法の表示まで、公的な資料をもとに組み立てます。そのまま使える表の型付き。

この記事の結論:ジムや整体院の料金ページは、「全部でいくらかかるか」「何回・何か月で、その金額か」「途中でやめたらどうなるか」の3つに答えるページとして作ります。金額は税込で書き、コースごとに同じ列(回数・期間・税込の総額・含まれるもの・別にかかるもの)をそろえた表にします。回数券と月額を並べるときは、月に何回通う前提かを書いてから1回あたりを出し、前提どおりに通えなかったときの扱いも同じ画面に置きます。入会金や初月の支払いは「最初に払うもの」としてまとめ、休会・途中解約・返金は料金表のすぐ下に「いつまでに・何をすると・いくら」で書きます。オンラインで申込みや支払いができるなら、特商法で通信販売に求められる表示を、料金ページと申込みの最終確認画面に入れます。

この記事は、パーソナルジム・整体院・接骨院・ピラティスやヨガのスタジオなどで、料金ページを作る・見直す方と、そのサイトの制作を受ける方に向けて書いています。具体的な料金の相場や金額は扱いません。表示の決まりは国税庁と消費者庁の公開資料をもとにまとめたものです。個別の表示や契約条項の適否を決めるための記事ではありません。契約条項や違約金の額は、弁護士に相談して決めてください。

料金ページは「全部でいくら」「何回・何か月で」「やめるとどうなる」の3つに答える

料金ページを開く人は、金額そのものより「あとから何が足されるのか」「合わなかったときにやめられるのか」を確かめています。この3つの問いに、上から順に答える並びにします。

順番 置くもの 答える問い
1 最初に払うもの(入会金、事務手数料、初月の会費など) 始めるのにいくら要るか
2 コースの料金表(税込の総額、回数、期間) 何回・何か月でいくらか
3 回数券と月額の比べ方 自分にはどちらが合うか
4 別にかかるもの(ウェアやタオルの貸し出し、食事の指導、延長など) ほかに何がかかるか
5 休会・途中解約・返金 やめたくなったらどうなるか
6 支払い方法と時期 いつ、どう払うか
7 体験・初回の予約の入口 試してから決められるか

料金のことは、サイトの中でこの1ページにまとめます。トップページやコースの紹介で料金に触れるときは要点だけにして、このページへリンクします。同じ金額を何か所にも書くと、改定のときに直し漏れが出ます。初回の流れや持ち物など、料金ページの手前で答えておく内容は、初回の来店前に読んでもらうページの組み立てで扱っています。

金額は税込で書き、税抜を併記するなら税込を主にする

料金ページの金額は、すべて消費税を含めた税込の金額で書きます。国税庁の案内では、事業者が消費者に対して前もって価格を表示する場合は、税込の価格を表示する義務があり、店頭の表示やチラシ、広告など、媒体は問わないとされています。

国税庁が総額表示として認められる例に挙げている書き方は、次のような形です(標準税率10%の例)。

書き方 総額表示として
11,000円 認められる
11,000円(税込) 認められる
11,000円(税抜価格10,000円) 認められる
11,000円(うち消費税額等1,000円) 認められる
10,000円(税込価格11,000円) 認められる

税抜の金額を大きく、税込を小さく書く形も例には含まれていますが、読む人が比べやすいのは税込の金額です。料金表の列は税込でそろえ、税抜は必要なときだけ括弧で添える、と決めておくと、ページごとに書き方がばらつきません。料金表を画像にすると、改定のたびに作り直しになり、税込と税抜の書き分けも崩れやすいので、表は文字で作ります。

コースの料金表は、1コース1行にして同じ列をそろえる

コースの料金表は、1つのコースを1行にし、すべてのコースで同じ列を埋めます。列がそろっていれば、読む人は横に見比べるだけで、自分で計算しなくても違いが分かります。

次の表の型は、金額や回数を自店のものに置き換えて、そのまま使えるようにしています。

コース 1回の時間 回数・期間 税込の総額 1回あたり(参考) 有効期限 含まれるもの 別にかかるもの
◯◯コース ◯分 ◯回/◯か月 ◯円 ◯円 購入日から◯か月 例:食事のアドバイス、レンタルウェア 延長◯円/◯分 など
◯◯コース ◯分 ◯回/◯か月 ◯円 ◯円 購入日から◯か月 ― ―
月額◯◯プラン ◯分 月◯回まで 月◯円 月◯回通った場合◯円 毎月更新 ― ―

この型で気をつける点は3つです。

  • 「1回あたり」は参考の列にして、総額より大きく書かない:1回あたりだけを大きく見せると、支払う額の全体が伝わりません
  • 「含まれるもの」と「別にかかるもの」を空欄にしない:何もないなら「―」と書き、書き忘れと区別します
  • 有効期限を必ず書く:回数券は、期限までに使い切れなかった回数をどう扱うかが、あとで最も問い合わせの多いところになりやすい部分です

整体院の場合は、「初回」「2回目以降」の施術料と、回数券の行を同じ表に並べます。接骨院や鍼灸院は、柔道整復師法やあはき法で広告できる事項が限られています。保険の施術と自費の施術を料金表に載せる前に、載せてよい事項かを確かめてから表を作ります。

回数券と月額は、同じ前提に直してから並べる

回数券と月額の会費を並べるときは、「月に何回通う場合」という前提を先に書き、その前提で1回あたりを出します。前提を書かずに1回あたりだけを並べると、月額のほうが安く見えたり、その逆に見えたりして、比べたことになりません。

前提をそろえた比べ方の型は、次のとおりです。

比べる項目 回数券(◯回券) 月額(月◯回まで)
前提 ◯か月で◯回使い切る 毎月◯回通う
支払う額 購入時に◯円(税込) 毎月◯円(税込)
前提どおり通った場合の1回あたり ◯円 ◯円
前提より少なく通った場合 有効期限まで残りの回数を使える(期限を過ぎたら◯◯) 余った回数の翌月への持ち越し:不可/◯回まで可
前提より多く通いたい場合 追加で◯回券を購入 1回◯円で追加/上位のプランへ変更
向いている人 通う頻度が決まっていない人、短い期間で集中したい人 毎月同じペースで通える人

大事なのは、「前提より少なく通った場合」の行です。月額の1回あたりが安く見えるのは、前提の回数をすべて使ったときだけです。使わなかった回数がどうなるかを同じ表に並べておくと、読む人が自分の通い方に当てはめて選べます。

景品表示法では、料金などの条件が実際よりずっと得だと受け取られる表示(有利誤認表示)が禁止されています。前提の回数を高めに置いて1回あたりを安く見せる、といった見せ方は避け、前提を書いたうえで、読む人に選んでもらう形にします。

入会金や初月の支払いは「最初に払うもの」として1か所にまとめる

入会金、事務手数料、初月の会費(日割りの有無)、回数券の代金など、始めるときに払うものは、料金表とは別に「最初にお支払いいただくもの」としてまとめて書きます。読む人が知りたいのは、始める日にいくら要るかの合計だからです。

■ 最初にお支払いいただくもの(すべて税込)
・入会金:◯円(◯◯の場合はかかりません。条件:◯◯)
・事務手数料:◯円
・初月の会費:◯円(入会日が◯日以降の場合は日割り/翌月分から/など)
・ご入会時に購入が必要なもの:なし(ウェア・シューズは貸し出し◯円/持ち込み可)
合計の例:月額◯◯プランに◯月◯日に入会した場合 ◯円

入会金が「かからない」条件があるなら、条件を金額のすぐ横に書きます。期限付きの免除なら、その期限で終える運用にし、終わったら表示を戻します。期限の付け方や「通常価格」と並べるときの注意は、体験申込のLPの構成と表示でも触れています。

「合計の例」の行は、条件を書いたうえで1つだけ置きます。読む人が自分の場合を当てはめる手がかりになり、問い合わせで同じ計算を毎回する手間も減ります。

休会・途中解約・返金は、料金表のすぐ下に「いつまでに・何をすると・いくら」で書く

休会、途中解約、返金のルールは、規約のページにだけ書くのではなく、料金表のすぐ下に要点を書きます。書く形は「いつまでに」「何をすると」「いくらかかる・戻る」の3点をそろえます。

ルール いつまでに 何をすると いくら
月額の退会 退会したい月の前月◯日まで 店頭の書面/会員ページの退会手続き 退会月までの会費。違約金なし/◯円
月額の休会 休会したい月の前月◯日まで 店頭/会員ページで申請(最長◯か月) 休会中は月◯円/無料
回数券の途中解約 有効期限内 店頭で申し出 使った回数分を◯◯の単価で差し引き、残りを返金。手数料◯円
予約のキャンセル 予約の◯時間前まで 予約システム/電話 それ以降は1回分を消化
体調不良・けがでの中断 ― 店頭で相談 休会の扱いにできる場合あり(条件:◯◯)

途中解約の違約金や手数料を決めるときは、消費者契約法を確かめます。消費者庁の改正概要の資料では、事業者に通常生じる平均的な損害を上回る解約料は無効になる条項として挙げられています。そのうえで令和4年の改正(令和5年6月1日施行)で、消費者から求められたときに解約料の算定根拠の概要を説明する努力義務が加わりました。違約金の額を決めたら、なぜその額にしたのかの根拠を社内に残し、説明を求められたときに答えられるようにしておきます。

特商法には、長期・高額の継続的なサービスを対象にした「特定継続的役務提供」の決まりもあります。特定商取引法ガイドでは、いま指定されているのはエステ・美容医療・語学教室・家庭教師・学習塾・結婚相手紹介・パソコン教室の7役務と案内されており、これらに当たる契約では、契約前の書面の交付や中途解約などの決まりがあります。エステティックは「人の皮膚を清潔にし若しくは美化し、体型を整え、又は体重を減ずるための施術」と定義されているので、整体院やサロンで痩身や美容をうたう施術のメニューを出している場合は、当たるかどうかを専門家に確かめてください。

オンラインで申し込める・支払えるなら、通信販売の表示を料金ページと申込画面に入れる

サイトから入会やコースの申込み、回数券の購入ができる場合は、特定商取引法の「通信販売」として、広告(料金ページを含むサイト)に表示する事項と、申込みの最終確認画面に表示する事項があります。通信販売は、インターネットや電話などの通信手段で申込みを受ける取引のことなので、店頭で対面で申し込む契約とは扱いが分かれます。まず、自店の申込みがどこで、どの手段で行われるかを整理します。

特定商取引法ガイドが通信販売の広告の表示事項として挙げているもののうち、ジムや整体院の申込みにかかわりやすいものを、置き場所と組み合わせたのが下の表です。

表示する事項 料金ページ 特商法の表記のページ 申込みの最終確認画面
役務の対価(税込) ◯ ◯ ◯
対価の支払時期と方法 ◯(要点) ◯ ◯
役務の提供時期(いつから受けられるか) ― ◯ ◯
申込みの期間の定めがあるときは、その内容 ◯ ◯ ◯
申込みの撤回・解除に関すること ◯(要点) ◯ ◯
対価以外に負担する金銭(入会金、手数料など) ◯ ◯ ◯
2回以上継続して契約する必要があるときは、その旨と条件 ◯ ◯ ◯
事業者の名称・住所・電話番号、法人なら代表者または責任者の氏名 ― ◯ ―

最終確認画面(申込みボタンを押す直前の画面)には、特定商取引法ガイドによると、分量、販売価格(役務の対価)、支払時期と方法、提供時期、申込みの期間、申込みの撤回・解除に関する事項を表示し、申込みであることや表示事項を誤認させる表示をしないことが求められています。月額のプランなら、毎月の会費がいつ、いつまで請求されるのか、退会の方法と締め切りを、この画面に必ず入れます。

申込みの画面は、料金ページの表と同じデータから金額を出す作りにしておくと、改定のときに料金ページと申込画面の金額がずれる事故を防げます。

料金ページを出す前のチェックリスト

料金ページを公開する・改定する前に、次の項目をパソコンとスマホの実機の両方で確かめます。

  • すべての金額が税込で書かれている(税抜を添えるなら括弧で)
  • 料金表は文字で作り、すべてのコースで同じ列が埋まっている
  • 「1回あたり」は参考の列で、総額より大きく書いていない
  • 回数券と月額の比較に、月に何回通う前提かを書いている
  • 前提より少なく通った場合(繰り越し・有効期限)の扱いを、同じ画面に書いている
  • 「最初にお支払いいただくもの」に、入会金・手数料・初月の会費・購入が必要なものがまとまっている
  • 入会金の免除などの条件と期限が、金額のすぐ横にあり、期限で終える運用が決まっている
  • 休会・退会・途中解約・返金が「いつまでに・何をすると・いくら」で書かれている
  • 違約金や手数料の額に、算定の根拠を社内に残している
  • オンラインで申込み・支払いができるなら、特商法の表記のページと最終確認画面に必要な事項がある
  • 申込画面の金額が、料金ページの金額と一致している
  • スマホで、料金表が横にはみ出さず、条件が金額と同じ画面に入っている

料金ページは、改定のたびに何か所も直す作りでは、いつか金額がずれます。そのため株式会社bundlyzeでは料金のように変わる情報を1か所で直せる構成から、サイト制作を設計しています。料金ページを、改定しやすく、申込みの画面とずれない作りで整えたいときは、Webサイト制作の案内をご覧ください。

出典

確認日:2026-10-03。法令やガイドは改定が入ることがあるので、料金ページを公開・改定するたびに原文を開き直してください。

よくある質問

料金表は税抜で書いて、下に「別途消費税」と書けば足りますか?

足りません。国税庁の案内では、事業者が消費者に前もって価格を表示する場合は、消費税を含めた税込の価格を表示する義務があります。「11,000円(税抜価格10,000円)」のように税抜を併記するのはかまいませんが、税込の金額を必ず書きます。

回数券と月額のどちらが得かを、1回あたりの金額で比べて見せてもいいですか?

比べること自体はかまいませんが、月額の1回あたりは、月に何回通うかの前提で変わります。前提の回数を同じ画面に書き、その回数どおりに通えなかった場合の考え方(回数の繰り越しの有無、回数券の有効期限)も並べて書きます。都合のよい前提だけで安く見せると、実際より有利だと受け取られるおそれがあります。

途中解約の違約金は、いくらまでなら設定してよいですか?

一律の上限はこの記事では示せません。消費者契約法では、解約に伴う損害賠償の額や違約金などを定めても、その種類の契約の解除で事業者に一般的に生じる損害の水準(平均的な損害)を超えた部分は効力を持ちません。さらに、令和5年6月1日からは、消費者に求められたときに解約料の算定根拠の概要を説明する努力義務が加わりました。金額を決めるときは、算定の根拠を残し、専門家に確かめてください。

パーソナルジムの契約は、特商法で中途解約などのルールが決まっている継続的なサービスの対象ですか?

特定商取引法ガイドでは、特定継続的役務提供として指定されているのは、エステ・美容医療・語学教室・家庭教師・学習塾・結婚相手紹介・パソコン教室の7役務です。ただ、エステティックは「体型を整え、又は体重を減ずるための施術」と定義されているため、痩身や美容をうたう施術のメニューがある場合は、当たるかどうかを専門家に確かめてください。オンラインで申込みを受けるなら、通信販売としての表示のルールが別に関係します。